クロネコ遺伝子-生き続ける「小倉昌男イズム」-

「やさしく言えるから管理職」――できないのは自らが理解していないから 岡田知也氏

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解決する"だけ"の課題

 小倉昌男氏は、事業を営んでいくうえで発生する課題、難題についてはいつも、「解決すれば良いだけ」と、「だけ」を強調していました。できないのではないか、難しいのではないか、と頭をめぐらせ、悩まずに、どうすれば解決するのだろう、と解決することだけに集中していればいいのだ、と考えていたのです。

 クロネコヤマトは宅急便に続き、クロネコメール便、引越商品など、新しい商品やサービスを次々に生み出していきました。新しいものを生み出すということは、それだけさまざまな課題を克服していかなければなりませんでした。

 私は係長時代、小倉氏からある大きなプロジェクトを担当するように言われました。大きな会社と協業して、新しいサービスを発売するというものです。話の進行次第では、相手企業の役員クラスと会話することにもなるプロジェクトでした。

「若い発想力が大切だ。できるところまで、やってみてほしい」

 直属の上司もまずは、私が自ら提案していくことを望みました。私は心の中で自らに問いかけました。

「自分のような若手が担当するので良いのだろうか」

 当時、世の中は年功序列が基本で、相手企業の人と会うときにも、年齢や役職を合わせるというのがひとつのビジネスマナーでした。現在でも基本的なところでは変わらないようですが、当時は仕事の効率以上に年齢、役職が大切にされていた時代でした。ですから私は、係長という立場で自社の窓口を担当しプロジェクトを推進するのは、少し気が引けていました。

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