「なぜか売れる」の公式

「知る、買う、また買う」の好循環サイクルをつくる マーケティング アイズ代表取締役 理央 周

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 大きな流れとしては、次のようなサイクルになります。

(1)ペイドメディアで認知度を上げて、オウンドメディアに呼び込む

(2)オウンドメディアで、商品への理解を促したり、販売促進を行い、買ってもらう

(3)買ってくれた顧客には、DMやニュースレターを出し、また買ってもらう

 つまり、「知る、買う、また買う」の3段階のプロセスを仕組み化するわけです。加えて、(2)の段階で、自社のHP、あるいは実店舗を訪問してくれた顧客のなるべく多くに、DMやニュースレターを出せる仕組みをつくれれば、たとえ初回の訪問では買ってくれなかったとしても、次に買ってくれるチャンスを高められることになります。

 その意味では、ペイドメディアで知ってもらった顧客に、いかに自社のHPや実店舗に来てもらうかが大切です。なぜなら、ペイドメディアには、時間的、スペース的な制約があって、なかなか商品の特性を完全に説明することが難しいからです。テレビCMで、しばしば目にする「続きはWEBで」というのは、オウンドメディア(自社HP)に顧客を呼び込むという点で、とてもうまいやり方でした。さらに、提供している商品やサービスの品質が優れていれば、顧客がフェイスブックやカスタマーレビューなどのアーンドメディアにそのことを書いてくれたりします。

 こうしたメディア空間で好評が広がっていくと、認知度がさらに上がります。最近は、顧客も情報感度がたいへん高くなっているので、新しい商品やサービスに対しては、事前に入念な情報収集をすることが多くなっています。

 だからこそ、商品やサービスの品質、価値は徹底的に上げることが大切なのです。

トラックのサイズと値段を示さない引っ越し会社

 媒体の次に、顧客にメッセージを伝えるための「表現」について考えていきます。

 表現を考えるときに大切なのは、徹底的に顧客目線になることです。どうしても、伝える側は、あれも入れたい、これも入れたいとなるのですが、それはあくまで売り手目線。顧客は、それほど自分には興味を持ってくれていないと考え、どうすれば響く表現になるかを工夫します。

 つまり、顧客が欲しいと思う目には見えない「価値」を明確にわかりやすく、また興味を持ってもらえる形で伝えることが大切というわけです。具体的な事例で紹介しましょう。

 ここで紹介するのは、仕事の進め方、またメッセージを表現する際に、徹底的な顧客目線を実現させて好業績を上げている引っ越し会社です。愛知県にある引越一番という会社です。同社は、テレビCMが全国で流されているような大手と比べると、規模も知名度も低い、中堅の業者ですが、顧客満足度は93%、しかも高リピート率を誇っている会社です。

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