「なぜか売れる」の公式

顧客は「機能」ではなく「価値」で商品を選ぶ マーケティング アイズ代表取締役 理央 周

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 マーケティング活動を始めるにあたっては、「(1)何を、(2)誰に、(3)どうやって」の順で考えるため、「(1)何を」がすべての活動の起点、出発点になります。そして「何を」が、「顧客が求めているもの」「顧客の期待を超えているもの」なのかどうか、しっかりと考えてみるのが大切です。

 不振な会社や店の大半は、顧客価値が低かったり、ニーズが明確でない商品やサービスを売ろうとしています。そして、「何を」が原因であることを突き詰めずに、新規顧客や新規事業の開拓。さらに売り方ばかり考えて、むしろ傷口を広げています。

「おすすめ!」が多すぎるうどん屋は失敗する

 本連載冒頭で、女性客に来てもらおうとカフェ風に改装して、結局はつぶれてしまった焼鳥店の話を書きました。これ、なぜつぶれたかおわかりでしょうか。

 答えは、肝心の焼き鳥の味が美味しくなかったからです。

 焼鳥が美味しくない焼鳥店が顧客に選ばれないのは当たり前です。

 一方で、顧客目線で考えてみると、いい商品を生産したり、供給したりするだけでは十分ではありません。今は、商品や情報が世の中に氾濫しすぎていて、顧客は何を買ったらいいのかわからない状態にあります。ですから、自分が本当に売りたいもの、顧客に本当の価値を提供できるもの、それを明確にして顧客にしっかりと伝える。それが大切です。

 まずは頭の体操をしましょう。たとえば、うどん屋さんに行ったとします。

 店の壁には、きつねうどん、月見うどん、カレーうどん、鍋焼きうどん、冷やしたぬきうどん......と、何10種類ものメニューがそれぞれ賑やかに、同じ大きさで貼ってあります。

 こういう店、どうでしょう。

 もちろんメニューが多いこと自体は悪いわけではありません。街の居酒屋さんなど、提供する品数が多いこと自体が「売り」になっている店は数多くあります。しかし、人間は7つ以上の選択肢があると途端に選べなくなると言われます。食事を提供するうどん屋さんが、多くのメニューをメリハリなくずらっと並べて提示すると、客は何を選んだらいいのかわからなくなり、混乱してしまいます。

「自分は、何を食べればいいのだろう?」

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