「なぜか売れる」の公式

売るためには3つのポイントだけで考える 理央 周氏

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どこかにありそうな焼鳥店

 ある街に、新規開業した焼鳥店がありました。オーナーは、かつて中堅商社でアパレルを担当していた人物です。オープン当初こそ来客は多かったものの、その後売り上げは低迷、赤字が続きました。

 その店の近くには、フレンチ・レストランのシェフから転身した店主が営む居酒屋があり、お洒落な店構えと斬新なメニュー構成で人気を博しています。それを見た焼鳥店のオーナーは、「飲食店は女性を呼ばなくては」と考え、店をカフェ風に改装し、メニューにも流行のスイーツを取り入れました。

 改装後、女性客や若いカップル客が増えました。しかし、数週間後には来客が激減し、挽回不能なほどの赤字を計上するようになりました。結局、その焼鳥店はつぶれてしまいました。

どこかにありそうなCDショップ

 ある街に、古いCDショップがありました。歌謡曲や演歌が売り上げの中心です。しかし、かつてに比べて来店者は大きく減っています。店主は「自分も歳だし......」と、廃業も考えましたが、中堅食品メーカーでマーケティングを担当していた次男が店を継ぐと言いました。

 その頃、近くの自転車店はSNSを使って、イベント告知など顧客との交流を盛んにして、売り上げを伸ばしていました。それを見た次男はSNSやブログで新譜情報を流し、顧客と交流しようとしました。しかし、来店客数は上向かず、経費増で経営は悪化しました。

 ちなみに次男は、仕入れの勘もはたらかないため、「慣れるまでは」と、商品構成は店主である父親に任せています。

この2つの物語は、「売ること」がいかに難しいかを示します。

いずれも、売りたいと思った策が、大きく裏目に出ています。

この2つの失敗は、不運の産物でしょうか。

私にはそうは思えません。

では、何が問題で、どうすればよかったのでしょうか。

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