創造を支えるビッグデータ活用の針路

不動産売買の「買い主不利」はもう終わり!? おたに 小谷祐一朗氏

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 併せて、不動産以外の業種を対象にしたエリアマーケティングのツールとして、GEEOのアルゴリズムを応用する方法も検討しています。例えば、住所を指定して住居のスペックを調べ、企業やお店の潜在顧客となり得るかどうかを判断できるようにする、といった用途です。隣接する建物でも、一方に居住している人は新規顧客になり得るが、他方の居住者は可能性が低いといったことを浮かび上がらせることができれば、新規顧客の獲得施策の効果を高められる可能性があります。

"超人"データサイエンティストの発掘を

――最後にデータサイエンティストとしての意見を聞かせてください。オープンデータ活用の機運向上やIoT(モノのインターネット)の普及により、利用できるデータの種類と量が格段に増えることが見込まれます。企業がビッグデータ活用で継続的に新しい成果を手にするには、何が必要だと考えていますか。

 統計解析を知っているだけ、分析ツールを使えるだけ、ではなく、両方を使いこなせる"超人"の能力をいかに取り込むかが肝心だと思います。さまざまなデータの解析結果を長い期間をかけて事業の骨や肉に変えていこうとしている米グーグルや米アマゾンと比較すると、多くの国内企業はまだ単発かつ部分的にデータサイエンティストの能力を活用しているに過ぎません。

 複数人のチームを編成してビッグデータ活用に臨もうとする姿勢を改める必要があるようにも感じます。「1人で取り組んでも大した仕事ができるはずない」という漠然とした考えが根強いのかもしれませんが、統計解析とテクノロジーの両面に長け、ユニークな発想でアルゴリズムを開発してしまう人材は国内にもいます。そうした超人を競合企業に先駆けて発掘し、高給を支払って採用するとともに、責任の重い業務を一手に任せてみるべきでしょう。

 チーム力を否定するわけではありません。しかし、自身の経験や国内外の動向を踏まえて言うと、ビッグデータ活用に関しては個々のデータサイエンティストが持つ知識やスキルで成果に大きな差が出てくると考えています。

キーワード:AI、IoT、ICT、イノベーション、経営、経営層、技術、働き方改革、プレーヤー

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