創造を支えるビッグデータ活用の針路

景気の先行指標にもなり得る位置情報のビッグデータ分析 コロプラ 長谷部潤氏

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"想定外"の動きをする観光客の実態が次々と判明

――位置データから経済活動の動向を推察できると分かれば、あとは企業を対象にした新規事業の立ち上げに向けて一気に動き出すだけですね。

 2011年3月に初めて、1都3県から被災3県への移動状況を「おでかけ研究所レポート」として公開しました。その後もしばらくは、位置データの分析と考察のレポートをほぼ週1回のペースで作成して公開していました。どちらかというと(位置データの価値を確認する)自己満足の範ちゅうでしたが...。その後、次第に位置データの有用性が認知されて、複数の自治体からレポートの依頼が相次ぐようになり、自己満足で終わらせずに具体的なニーズに応えていこうと考えるに至りました。

 実際にレポートの提供を始めたのは2012年7月です。それから1年間で大分県や沖縄県など全国14自治体に観光客の動態調査レポートを無償で提供しています。

――位置データに基づく動態調査レポートで、何が分かるのでしょう?

 色んなことが見えてきますよ。たとえば、大分県の湯布院温泉のケースは面白いかもしれません。普通の感覚だと、旅行期間が長いほど時間的に余裕があるので色々な場所に移動しながら観光を楽しむように思いますよね。ところが温泉地は違っていたんです。旅行期間が長いほど同じ場所にとどまり、1泊2日ほどの短期旅行だと他県にまで足を伸ばす。そうした特徴がはっきりと浮かび上がりました。

 沖縄県のケースでは、国勢調査のデータと当社の位置データを組み合わせて分析することで、世帯収入による旅行先の違いを把握できました。結論を言うと、収入が比較的高い世帯ほど離島に行く。その中でも特に収入が高い世帯は、ある特定の島に滞在していたんです。

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