創造を支えるビッグデータ活用の針路

少ないデータでビッグデータの利点を引き出す シナジーマーケティング 谷井等氏

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――購買の決め手となる言葉が分かれば、ターゲット顧客を絞り込むのではなく、反対にターゲットに見合った内容にメールマガジンやダイレクトメール、Webサイトの商品説明の文面を最適化することもできる。

後迫 iNSIGHTBOXは文面を形態素解析した際、メールマガジンなどに含まれる単語と関連する単語を示唆します。ですから、元の文面でターゲットになり得る顧客数が少ないようなら、関連する単語を手掛かりに文面を修正できます。

 メールマガジンの内容を大幅に見直した好例が旅行代理店です。従来は営業担当者からの依頼を受けて、ツアーやホテルの予約枠の空きを解消するために「今ならXX%オフ」といった趣旨のメールマガジンを月曜日から土曜日まで大量に送っていました。反応するのはセール情報を待っているバーゲンハンターが中心で、6万人超に配信してWebサイトにアクセスするのは1400人弱でした。

 ところが、メールマガジンの内容をいくつかに分割して件名を付け直すと同時に、それぞれの内容に応じて顧客を絞り込んだ。すると同じく合計6万人超への配信で、Webサイトへのアクセスが2000人を超えました。

――文面を分割してターゲットを見直しただけで、メールマガジンに反応する顧客が600人以上増えた。

後迫 そうです。以前は顧客の価値観や意思決定に影響を及ぼす単語が見えなかったので、文面のどこかに反応してもらえればという発想で、とにかく情報を盛り込んでいたんですね。ご存じのように、情報を詰込み過ぎのメールマガジンを顧客に送っているのは、旅行代理店に限った話ではありません。メールマガジンやダイレクトメールの文面とターゲットの最適化は、ビッグデータによる顧客の価値観の可視化が威力を発揮する注目の領域だと思います。

キーワード:AI、IoT、ICT、イノベーション、経営、経営層、技術、働き方改革、プレーヤー

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