藤元健太郎の「CMO戦略企画室」

日本の製造業が「サービス業への進化」を目指すべき理由 D4DR 藤元健太郎氏

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 日本のメーカーの多くは、新興国とのローコスト競争で疲弊しているのではないか。日本の「ものづくり」は品質の面で世界から大きな信頼を得ているが、新興国の製品と同じようなものを作っている限り、コスト競争にさらされて利益率が上がらない。

 必要なのは、新しい付加価値を持った製品や事業モデルであるはず。「それを考えるのが一番難しいのではないか」という声も聞こえてきそうだが、ちょっとした発想転換で新しいアイデアが出てくるのではないかと思う。詳しくは後で述べるが、「これから日本のメーカーはサービス業になるのだ」と考えてみてほしい。それが、消費者をわくわくさせる商品・サービスにつながるはずだ。

 百聞は一見にしかず。例を見ながら考えていこう。

自分のスイングをプロゴルファーと比べて上達!

 ゴルフ好きの方はご存知かもしれないが、ゴルフクラブにセンサーを取り付けて、スイングの3次元軌道をデータ解析できる「Fullmiere(フルミエル)」というサービスがある。自分のスイングのクセを、自分自身の目で確かめながら直せる、というツールだ。

 使い方は簡単。長さ5.5センチの細長いセンサーをクラブのグリップのあたりに固定したあと、クラブを構えてスイングする。すると、スイングの3次元軌道データがスマホの専用アプリに転送され、軌道やフェースの角度、ヘッドスピードなどがグラフィカルに表示される。プロゴルファーのスイングの軌跡と重ね合わせて比べることもできる。次のプロモーション動画を見れば、どんなツールかよくわかるだろう。

 フルミエルで注目してほしいのは、ユーザーがゴルフクラブを「使う場面」に、新しい面白さを付け加えた点である。ユーザーが良い道具(ゴルフクラブ)を使う最も大きな理由は「上達したいから」「スコアを良くしたいから」だろうが、練習が楽しくなければ、せっかくの良い道具も使われない。フルミエルは、練習の場面で楽しみながら「上達」と「スコア向上」を目指せるところが新しい価値となっている。

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