藤元健太郎の「CMO戦略企画室」

「おもてなし」のない店舗はネットに負ける D4DR 藤元健太郎氏

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 この3月、"コーヒー界のアップル"と呼ばれるブルーボトルコーヒーが東京の清澄白河に日本第1号店をオープンさせた。連日、行列ができる大盛況だ。ブルーボトルコーヒーは厳選した有機栽培の豆を使い、職人のバリスタが一杯一杯豆をひくところから始め、ドリップして入れる。このこだわりのスタイルが「本当においしいコーヒーを味わえる」と評判になっている。

 創業者のジェームス・フリーマン氏は、東京にお気に入りの喫茶店をいくつも持ち、日本の喫茶店文化に大きな影響を受けたと発言している。その文化とは、こだわりの喫茶店マスターたちがつくり上げた、「ゆったりとした時間と空間の中で、丁寧に入れたおいしいコーヒーを楽しむ」という顧客体験の価値である。「おもてなし」と言い換えてもいいだろう。それが、ブルーボトルコーヒーによる逆輸入で再評価されたともいえる(現状、「ブルーボトルコーヒーはいつも混みすぎている!」という不満の声もあるが)。

東京の清澄白河にオープンしたブルーボトルコーヒーの店内(撮影:大西貴史)

東京の清澄白河にオープンしたブルーボトルコーヒーの店内(撮影:大西貴史)

 ネット販売がリアル店舗の世界を侵食し続ける中で、リアル店舗の位置づけを見直したいと考えている企業は多い。その場合、必ず「店舗でしかできないことは何か」という本質的な問いと向き合わなければならない。この問いに正対した施策を見出せないと、リアル店舗はネットとデジタルの世界に負けてしまう。

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