模倣の経営学

ヤマトが「ジャルパック」から学んだこと 早稲田大学商学学術院教授 井上達彦氏

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 「模倣は創造の母である」と言われる。トヨタもセブン―イレブンもスターバックスも、優れた企業を「真似て、超える」ことで成功した。お手本とする他者の本質を見抜き、自社で生かせる「儲かる仕組み」を抽出する創造的な模倣の方法を紹介する。

「お手本」の本質を探る5ステップ

 お手本の会社から参照する範囲を定めるフレームワークはPosition、Value、Activity、Resourceという4つの要素からなる。4つの要素の頭文字をとって「P―VAR(ピーバー)」と名づけておく(図表1)。

図表1 P-VARフレームワーク

図表1 P-VARフレームワーク

 P―VARという枠組みを用いれば、お手本となる仕組みを分析できるようになるし、あるべき姿の青写真としての事業の仕組みを描き出すこともできる。現状の事業の仕組みとの差異を分析し、どのような道筋によって両者のギャップを埋められるかも検討できるようになる。

 P―VARを用いたモデリングの手順は次の5つのステップから成り立つ。

(1)自社の現状を分析する。
(2)参照モデルを選ぶ。
(3)あるべき姿の青写真を描く。
(4)現状とのギャップを逆算する。
(5)変革を実行する。

 それでは、1つひとつのステップを具体的に説明しよう。ここではヤマト運輸の宅急便を取り上げる。

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