これだけは知っておきたい マイナンバーの実務

社会や暮らしを「見える化」するインフラ 野村総合研究所 未来創発センター 制度戦略研究室長 梅屋真一郎

記事保存

日経BizGate会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。

 2016年1月から制度がスタートするマイナンバー制度。「言葉は知っているけれど、日々の業務にどう関わってくるのかわからない」という方も多いのではないでしょうか。実際に、導入する時点ではさまざまな負担を企業や従業員に強いることになります。しかし、それらを乗り越えることによって、マイナンバーは私たちの暮らしをとても便利にしてくれる道具になると、筆者は確信しています。この連載では、企業におけるマイナンバー対応のために必要な実務知識のほか、制度の仕組みや概要についても、具体的に解説していきます。

暮らしを支える社会基盤(インフラ)

 社会保障・税番号制度(マイナンバー)とは、複数の機関に存在する個人の情報を、同一人の情報であるということの確認を行うための社会基盤(インフラ)です。「社会保障・税制度の効率性・透明性の確保」と「国民にとって利便性の高い公平・公正な社会の実現」に向けて、国民全員に一意の(固有の)個人番号を割り当てる制度のことです。

 番号は個人番号(12ケタの数字)と法人番号(13ケタの数字)があり、それぞれ個人と法人に割り当てられます。特に、個人番号が「マイナンバー」と呼ばれます。この12ケタの数字が、これから社会生活の中で幅広く利用・活用される番号となります。

 さて、ここで社会基盤(インフラ)とは何でしょうか。

 みんなが当たり前のように使っているけれど、毎日の暮らしを縁の下から支える仕組みのことを「社会基盤(インフラ)」と呼びます。水道や電話・電気・ガスや学校もインフラです。

 暮らしに欠かせない大切なインフラの1つに、マイナンバー制度もこれからなります。

 マイナンバー制度は、社会保障・税・災害の分野から始める「インフラ」であり、徐々にその利用分野を広げることで、私達の生活の安心・安全面を守る大切なインフラに成長していくのです。

実は、通常の個人情報よりも安全

 マイナンバーは数字の列であることから、「名前や住所よりも漏洩や悪用が行われやすいのでは」という心配を持つ人も多いと思います。

 マイナンバーでは、そのような心配や懸念に対応することをあらかじめ考慮した仕組みになっており、安心・安全を守るために次のようなことを行っています。

(1)特定個人情報保護委員会という管理組織がしっかりと監視・監督する
(2)マイナンバーの管理を「一元管理」ではなく、「分散管理」にして、漏洩リスクなどを減らす
(3)マイナンバーの取り扱いに関して、非常に厳格なルールを準備
(4)マイナンバー情報を漏洩した者と、その企業に厳格な罰則
(5)万が一情報が漏洩してしまった場合には、速やかな番号の変更が可能

閲覧履歴

    クリッピングした記事

    会員登録後、気になる記事をクリッピングできます。