2020年の「勝ち組」自動車メーカー

トヨタの競争力に必要な「新設計プロセス」 ナカニシ自動車産業リサーチ 中西孝樹 氏

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 新開発アプローチが全体の車両生産台数のどの程度を占めるかという試算を実施した。一般的にVWのMQBが圧倒的に先行すると思われがちだが、ブランドと商品の分散が著しく高いVWグループ全体の中のMQBの比率が驚くほど高いわけではない。2020年時点では、主要各社で全体に占める比率はそう大きな差がないと考えられる。

新アーキテクチャのグローバル生産台数に占める比率 出所:ナカニシ自動車産業リサーチ予想

新アーキテクチャのグローバル生産台数に占める比率

出所:ナカニシ自動車産業リサーチ予想

 むしろ、遅れていると思われがちなホンダは、プラットホーム効率がもともと高いため、CセグメントとDセグメントの同一体質化で早い段階で効果が生まれる。

 一方、トヨタのTNGAの導入は比較的穏やかに留まり、2017年度の段階では全体に占める比率は15%程度と低い。一方、2020年度では約50%にまで上昇し、高い効果を発揮できそうである。

中西孝樹 著『成長力を採点! 2020年の「勝ち組」自動車メーカー』(日本経済新聞出版社、2015年)「第2章 要素技術はどう変わるか」から
中西 孝樹(なかにし たかき)
(株)ナカニシ自動車産業リサーチ代表。1994年以来、一貫して自動車業界の調査を担当し、日経金融新聞・日経ヴェリタス人気アナリストランキング自動車・自動車部品部門、米国Institutional Investor誌自動車部門ともに2004-2009年まで6年連続1位と不動の地位を保った。2011年にセルサイド(証券会社)復帰後、日経ヴェリタス人気アナリストランキング、Institutional Investor誌ともに自動車部門で2013年に第1位。1986年オレゴン大学卒。山一證券、メリルリンチ日本証券などを経て、2006年からJPモルガン証券東京支店株式調査部長、2009年からアライアンス・バーンスタインのグロース株式調査部長に就任。2011年にアジアパシフィックの自動車調査統括責任者としてメリルリンチ日本証券に復帰。2013年に独立し、ナカニシ自動車産業リサーチを設立。著書に『トヨタ対VW 2020年の覇者をめざす最強企業』、日経文庫業界研究シリーズ『自動車』などがある。

キーワード:経営層、経営、技術、ものづくり、グローバル化、イノベーション、国際情勢、M&A

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