2020年の「勝ち組」自動車メーカー

トヨタの競争力に必要な「新設計プロセス」 ナカニシ自動車産業リサーチ 中西孝樹 氏

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新開発アプローチ予測の意外な結果

 専門的な解説を加えれば、開発の工程数と車両開発アプローチの関係には効率的なフロンティアがあると一般的に考えられる。開発車種数が膨張するとき、個別開発は天文学的な開発工程数に陥り、従来のプラットホームでも収まりがつかなくなる。開発車種数が増大していくならば、先行するモジュール開発が負担とはなるが、モジュール率を高めた開発工程がより効率的で有利と考えられるのだ。

新設計プロセスの効率フロンティアの考察 出所:九州大学 目代武史(2014)にナカニシ自動車産業リサーチ加筆

新設計プロセスの効率フロンティアの考察

出所:九州大学 目代武史(2014)にナカニシ自動車産業リサーチ加筆

 マルチブランドを推進するVW、2大ブランドでフルラインを進めるルノーと日産は、設計のモジュール率を高めることでより効率化できる。一方、開発モデル数の少ないホンダやマツダは、プラットホーム戦略に留まることが結果として効率的となる。トヨタはその境界線に立つのではないだろうか。いずれのアプローチに立っても、将来の商品群を先読みし、その全体を最適化する設計と調達購買の改革を目指すことへの各社の取り組みは同じと考えるべきだ。

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