2020年の「勝ち組」自動車メーカー

クルマの「自動運転」を巡り、熱い議論 ナカニシ自動車産業リサーチ 中西孝樹 氏

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 ドライバーとシステムの役割分担に応じて自動運転には段階(レベル)がある。例えば、米国運輸省は自動運転の段階をレベル0(ドライバーがすべて操縦)からレベル4(すべての操縦機能が自動化)までの5段階を定義している。科学者、エンジニアおよび業界関係者の世界的な組織であるSAE(Society of Automotive Engineers)の定義はさらに異なり、レベル4を高度な自動化と完全な自動化で分けて定義する。

自動運転のレベル 注:SAEとは世界的な非営利団体であるSociety of Automotive Engineersを指す。 出所:経済産業省、国土交通省、トヨタ自動車などの資料を基にナカニシ自動車産業リサーチ作成

自動運転のレベル

注:SAEとは世界的な非営利団体であるSociety of Automotive Engineersを指す。

出所:経済産業省、国土交通省、トヨタ自動車などの資料を基にナカニシ自動車産業リサーチ作成

 日本の国土交通省が検討するレベルは米国運輸省案に近い。内閣府の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)におけるロードマップでは、2017年までにレベル2、2020年代前半にレベル3、2020年代後半にレベル4を目指す。

運転自動化へのロードマップ

 完全自動化へのロードマップを整理してみよう。自動運転技術は、カメラ、ミリ波レーダー、ライダー(LiDAR)と呼ばれる超音波スキャナーがセンサーとなって、GPSと地図情報を重ね合わせて進むべき進路を決定していく。

 2020年前後に実現が予想されるのは、レベル3に定義される「条件付き自動化」である。このレベルは、システムが困ったときに自動運転を放棄して、ドライバーに余裕を持って運転を戻すことを前提としている。

 だが、困ったことに、前述のセンサーではせいぜい200m先のセンシングが限界であり、余裕を持って運転を戻す自動化の範囲は自ずと限られてくる。ここで一段と自動運転の範囲を拡大させるための技術がICTとなる。

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