IoTへの大いなる期待、そして課題

段違いの詳しさで人・モノ・空間の状態を知る、これがIoTの本質 NTTデータ サービスイノベーションセンタ長 風間博之氏に聞く

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「マネジメントの父」と呼ばれるピーター・ドラッカーの言葉に、「計測できるものはマネージできる」という名言がある。これまで、それを実践する無数の取り組みがあったが、最近注目されている「IoT」(モノのインターネット)の世界では、計測の幅広さと緻密さが従来の常識を超えたレベルに達する。企業はどうすればIoTを自社のビジネスに結び付けられるのか。IoT時代の本格到来を見据え、あらゆるモノがネットワークにつながることのインパクトや課題、今後の展望について、NTTデータの風間博之氏に聞いた。

――IoTがキーワードとして注目を集め始めています。

風間博之 氏

風間博之 氏

NTTデータ 技術開発本部 サービスイノベーションセンタ センタ長

1991年、NTTデータに入社。公共系大規模システムの開発を経て、電子政府プロジェクトに参画。ワンストップ電子申請サービスやドキュメントセキュリティーに関する技術開発を手掛けた後、技術企画部門にて主にR&Dの技術戦略策定に従事する。その中でセンサーネットワークおよびロボット技術の重要性を訴え、2010年10月にロボティクスインテグレーション推進室を立ち上げた。2014年7月より、NTTデータの先進技術領域を扱うサービスイノベーションセンタ長に就任。現在はスマートシティーやデジタルビジネスの立ち上がりを見据えた技術開発と提案活動に奔走している。IoTやロボットに関連した国内各省の委員活動にも多数参画。

 最近、IoTがとりわけ認知されるようになってきたのは、「あらゆるモノがインターネットを介してつながる」というコンセプトの面白さ、わかりやすさにあると思います。しかし、それだけが理由ではありません。都市をスマートシティー化しようとする社会的要請や、顧客との関係強化を求める企業のニーズなどが相まって、IoTへの関心が高まってきたのでしょう。

 実は、「モノが発信する情報を利用する」という点では、IoTと似たテクノロジーが今までにも色々と出てきました。例えばICタグ(※)が話題になった1999年頃、脚光を浴びたユビキタスはその1つです。最近だと、デバイス同士が直接通信して自律的にデバイスを制御する「M2M(マシン・ツー・マシン)」や、実世界とサイバー空間をITで融合させるシステム「CPS(サイバー・フィジカル・システム)」もあります。

(※)電波を受けて駆動するICチップ。電波を当てると、あらかじめ書き込まれたデータを発信する。モノにICタグを付けると、電波でモノの動きを追跡できる。データの書き換えが可能。

 M2Mは、どちらかというとオフィスや工場の設備・装置に応用するといった文脈で議論が進んできました。これに対しIoTは、消費者の間で普及したスマートフォンの活用を含め、広範な領域での応用が想定されています。Apple Watchのように、身に付けて利用するウェアラブルコンピューターの登場も追い風になっています。

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