ブラジル 飛躍への再挑戦

食糧、インフラ...緊密化する中国との関係 神戸大学 経済経営研究所 教授 浜口 伸明氏

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 ブラジルと中国の関係は近年急速に緊密化している。貿易関係を見ると、2000年から2014年の間に中国の輸出先としてブラジルは24位から15位に、輸入先としては23位から7位に上昇した。ブラジルにとって中国は、2000年に輸出先として12位、輸入先として11位であったが、2014年の輸出入ともに中国が1位の貿易相手国である。

大豆輸出で「中国人の胃袋」つかむ

 ブラジルの対中輸出の構成は約7割を大豆と鉄鉱石の2品目が占める偏ったものになっている。特に大豆に関して言えば、両国は切っても切れない関係にある。大豆は加工食品や大豆油の原料となるほかに、搾りかすが家畜の飼料としても用いられる。

 急速な経済成長に伴ってより多くの肉を消費する食生活に移行する中国の大豆需要は国内生産ではとてもまかないきれない。国連貿易統計によると中国は2014年に7140万トンの大豆を輸入しているが、このうち45%をブラジルから、42%を米国から輸入している(金額で見た推移は図表1のとおり)。米国だけに依存する状況にならないように、米国追従でない外交的立場をとる農業大国ブラジルは重要な存在だ。

図表1 中国の大豆輸入

データ出所:国連貿易統計 COMTRADE

データ出所:国連貿易統計 COMTRADE

 記録によれば、もともと中国原産の大豆がブラジルに伝来したのは、米国経由で持ち込まれた種子が1882年に北東部バイーア州の農業学校で試験的に植えられたのが最初だとされている。この種子が米国で改良された品種であったために、実際に生産されるようになったのは日照時間や気候の条件が米国に近い最南端のリオグランデドスル州であった。その後、大豆は南部における小麦の裏作用の作物として発展した。

 南部の土壌は肥沃だが、ブラジルの地図を見ればわかるように南部は巨象を支える足のように狭まっており、耕作面積拡大に限界があった。大豆の生産量が爆発的に増加して、ブラジルが米国に比肩する輸出国になったのは、前回のコラム(内陸に広がる豊かな農業フロンティア)で紹介したセラード開発の成果だ。

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