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打倒アマゾンへ背水のウォルマート イー・ロジット代表取締役社長兼チーフコンサルタント 角井 亮一氏

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クルマを降りずに商品受け取り

 店舗以外での受け取り場所の開発にも積極的です。そのひとつが、2014年9月に新業態の1号店をオープンした「ウォルマート・ピックアップ・グロサリー」です。わかりやすくいうと、ネットと連動したドライブスルー型店舗。ネットで注文した商品を、専用の物流センター(420坪)に隣接したドライブスルーのような商品受け取り専用駐車スペース(33台分)で受け取るのですが、車で乗りつけてしまえば、車から降りることなく商品を受け取ることができます。

 対象商品はグロサリーを中心に約1万アイテム。価格は店舗と同じ。まだ、アリゾナ州など計3店舗で展開しているだけですが、利用者は注文から最短2時間で商品を受け取ることができます。店舗側からすれば、レジなどの店舗設備や品出しなどのオペレーションを簡略化でき、ネットスーパーに比べて配送コストも大幅に軽減できるという利点があります。

 ウォルマート・ドット・コムでは、通常、買上金額35ドル以上で、6~9営業日以内の配達(バリューコース)であれば、手数料は必要ありません。3~5営業日以内の配達(スタンダード)、2~3日以内の配達(エクスペディデッド)、1~2日以内の配達(ラッシュ)を希望する場合には、手数料が必要となります。

 後述するアマゾンの「アマゾン・プライム」というサービスに対抗するために、ウォルマートでは「アンリミテッド・シッピング(Unlimited Shipping)」というお試しの送料無料サービスを実施し、正式に「シッピング・パス(Shipping Pass)」としてサービスの提供がスタートしました。年会費50ドルで、3日以内の配送がすべて無料になります。アマゾンと違い日曜日の配送はありません。

 あるアンケート調査で、この「シッピング・パス」を「好ましい("Likely"or"Very Likely")」と答えた人たちの属性を見ると、消費意欲の高い「ミレニアル世代(1983~1997年生まれ)」が半数近くを占めていました。従来のウォルマートユーザーに比べ、収入も少し高いという結果だったそうです。

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