知的生産経営

エコアクション21を使い倒して儲かる会社に変身する方法 エコアクション21審査人 飯田 哲也氏

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「やってみなはれ、EA21」

 EA21は環境マネジメントシステムですが、多くの人は「環境」という文字に意識をとらわれがちで、「マネジメントシステム」という言葉については、あまり深く考えない傾向があります。私の経験では、小さい組織ほどこれが顕著です。"環境"だから、電気や燃料などを削減する活動をするのだというのは非常に狭い考え方です。

 マネジメントシステムは、「経営の仕組み」という意味です。経営とは、組織の事業活動で社会貢献し、社会的責任を果たすことによって、儲けることです。儲けるのはお金だけではありませんよ。経営資源(人、もの、金、時間、情報、技術、信頼性等)を儲けるのです。儲けることで組織を充実、発展させ、社員などの構成員の生活を保障し、社会全体が豊かな暮らしができるように貢献する、それが本来の経営だと思うのです。そのためには、製品・サービスなどの事業品質を向上させ、社会的な信頼を獲得し、対外的な説得力や発信力を身に付ける必要があります。そんなことを計画的、継続的に取り組んで実現するための仕組みが、「(環境)マネジメントシステム」なのです。

 まずは、「現在、自社の経営活動は全く環境に配慮したものではない、あるいは、環境に全く関係のない事業であって、環境のために何かしなければならない」という考え方を改めていただくことです。今の経営環境は社会的ニーズにより何をしても環境に配慮されているといっても過言ではありません。事業投資にしても、日常の事業活動にしても、二酸化炭素、廃棄物、水、化学物質の削減につながっているものばかりです。日常業務が全てエコアクションと認識されれば、社員にとっても、会社に来て仕事をすることがエコなのだという認識や、環境意識の向上と「やる気」にもつながっていくのです。

図表5 日常業務のエコアクション(視点)

 このような現状をEA21認証取得とPDCAの確実な実行でスパイラルアップし、中小企業の特徴を生かした経営手法やアイデアで、「当たり前」のことから「進化した当たり前」のことを発信できるようになることで、社内の意識、生産性の向上や対外的な信頼性を獲得することができます。EA21は、中小企業が最も導入しやすい「マネジメントシステム」です。EA21を使い倒して、経営品質を磨き、ユニークで、働きやすい、儲かる、信頼される強い会社をつくりましょう。

飯田 哲也(いいだ てつや)
1954年生まれ。環境関連施設等の設計コンサルティング企業で水質環境影響評価を担当。退職後、NPO大阪環境カウンセラー協会副理事長、NPO土壌汚染対策コンソーシアム副理事長、技術士事務所環境空間の代表などを務める。エコアクション21審査人として中小企業を指導する傍ら、環境問題を落語で伝える講演活動も展開している。主な著書に「エコアクション21 文書・記録の作成がよくわかる本」(環境コミュニケーションズ)、「中小企業が『環境』をダシに儲ける本」(日経BP社)など。日経エコロジーで「中小企業のための環境マネジメント入門」を連載中。

キーワード:経営、企画、経営層、管理職、プレーヤー、技術、イノベーション、IoT、ICT

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