知的生産経営

資本主義史上最大の革命「サーキュラー・エコノミー」は日本企業のビジネスをどう変えるのか アクセンチュア戦略コンサルティング本部マネジング・ディレクター 朝海伸子氏に聞く

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稼働率を上げて収益を生む「共有モデル」

 サーキュラー・エコノミーは5つのビジネスモデルを生み出すと言われている。製品を売り切るのではなくサービスとして提供するモデル、利用頻度の低い製品などをシェアすることで利用価値を最大化するモデル、製品寿命を延長しサービス収益を高めるモデル、廃棄物を回収し資源やエネルギーとして活用するモデル、再生可能エネルギーや生物由来の素材を用いて原料調達のリスクを下げるモデルで、さまざまな組み合わせも考えられる。

5つのサーキュラー・エコノミーのビジネスモデル

(出所)アクセンチュア ※クリックすると拡大します

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 中でも、すでにビジネスの成功事例を数多く生み出しているのが、利用頻度の低い製品をシェアして稼働率を上げるモデルだ。最もよく知られているのは、カーシェアリングだろう。一般的に自家用車の稼働率は5%を切ると言われている。製品寿命の95%は使われていない時間、つまり「無駄」に費やされているということだ。その無駄をほかのユーザーとシェアすることによって収益に変えていくのがカーシェアリングのビジネスモデルである。国内ではタイムズカープラス、オリックスカーシェア、個人間で貸し借りする「Anyca(エニカ)」(運営はDeNA)などがあるが、Uber(ウーバー)のような配車サービスも一種のカーシェアリングと考えることができる。

 これまでは、ほとんどの時間で駐車場に停まったままだった車から収益を生み出すという点で、カーシェアリングはまさしく無駄から富を発生させる新しい方法に他ならない。

 しかし、疑問もある。カーシェアリングのように一つの製品を複数のユーザーで共有するモデルが広まれば、製品自体の販売数は減るはずである。したがって、むしろ企業の収益機会は減るのではないか──。朝海氏は、この疑問に対して次のように答える。

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