知的生産経営

資本主義史上最大の革命「サーキュラー・エコノミー」は日本企業のビジネスをどう変えるのか アクセンチュア戦略コンサルティング本部マネジング・ディレクター 朝海伸子氏に聞く

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2030年までに540兆円の経済効果

 「私たちは、無駄には4つの種類があると考えています」。アクセンチュア戦略コンサルティング本部マネジング・ディレクターの朝海伸子氏はそう説明する。

 「一つめは"資源の無駄"です。再利用できない素材やエネルギー源を使うことは、それだけ多くの無駄を発生させることになります。バイオプラスチックなど再生可能な素材に転換することで、永続的に使うことができます。二つめは"資産の無駄"です。利用される頻度が少ない、あるいはまったく利用されていない資産は企業にとって大きな無駄です。三つめは"製品寿命の無駄"です。まだ使えるのに捨てられている製品が現在はたくさんあります。そして四つめが"潜在価値の無駄"です。製品が廃棄される際に、まだ使用できる部品、素材、燃料などを捨ててしまうことは、その価値をみすみす放棄することを意味します」

 それらの無駄をテクノロジーなどの力を駆使して収益に変えていく。それがサーキュラー・エコノミーの根本をなす考え方だ。例えば、一度使った素材を再生させて販売すれば、そこにそれまでになかった付加価値(収益)が生まれることになる。使用されていない資産、例えば会社が保有しているにもかかわらず利用していない不動産物件を貸し出せば、それは新しいビジネスとなる。製品寿命のサイクルを長くすれば、それを使い続けるためのメンテナンスサービスや部品交換などの新しい収益機会が生じる──。

 つまり企業活動をとりまく様々な無駄には、富を生み出す巨大なポテンシャルが潜んでいるということだ。その実現を可能にしているのが、モバイル、ビッグデータ解析、M2M(機器間通信)といった、デジタルテクノロジーの進化と普及をはじめとする技術革新だ。アクセンチュアは、こうしたサーキュラー・エコノミーによる経済効果を「2030年までに4.5兆ドル(約540兆円)」と試算している。

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