知的生産経営

「巧い、速い」を磨き、大企業にない価値を インダストリー4.0 中小企業の飛躍に向けて ローランド・ベルガー代表取締役社長 工学博士 長島 聡氏

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 製品を受注してからお客様に届けるまでの一連のプロセスを全従業員が頭に浮かべられるようになることです。そして、どの工程のリードタイムを縮めれば、どんな材料をレパートリーに加えれば、さらには、どんな難易度の高い加工を可能にすれば、より多くのお客様を満足させられるかを理解することです。

 こうした状態に到達できたらデジタル化にトライします。一連のプロセスの中で、より広く見たいこと、もしくはより深く見たいところがわかってきているはずです。工場の各装置の稼働率、手待ちや手戻り、もしくは協力工場の作業進捗状況など必要な部分だけを、デジタル空間上に載せて見える化していきます。

 そうすれば、デジタル化により従業員一人ひとりが手触りを持てる範囲がどんどん広がり、担当作業に留まらず、お客様へ提供する価値全体へと視野が広がっていくのです。取引先や納入先ともつながれば、最終製品全体での付加価値の向上や無駄の削減への貢献も実現できるのです。

 前述した由紀精密は、お客様に最高の製品を届けるため、各部門がそれぞれの役割の中で常にステップアップしていく努力を続けてきました。開発部は納期短縮やコストダウン、品質向上のための提案をお客様に対して能動的に行うことで、お客様がよりよい最終製品を受け取れるよう動いています。

 作図のアドバイスをしたり、お客様に代わって図面を描いています。常にお客様に満足してもらえる最高品質の最終製品を製造しているのです。アナログで改善を突き詰めた後、現場主導でのデジタル化にもチャレンジしたようです。リードタイムの見える化やトレーサビリティを徹底しました。

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