知的生産経営

トップセールスのプレゼン資料はなぜ回し読みされるのか? カーナープロダクト代表取締役 横田 雅俊氏

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プレゼン資料は「コミュニケーションのツール」

 プレゼン資料はあくまでも、提案のツールです。資料を棒読みするのは論外ですが、書いてあることを全て読み上げる必要はありません。相手が聞きたいことを、聞きたい順番で、聞きたい量だけ話すことが重要です。実際のプレゼンで注意する点で2つだけ事例を紹介しましょう。

 1つは、当社が「うちもトーク」と呼んでいる話し方を避けることです。自社ができることを列挙して「うちも〇〇ができます」という話し方は、顧客に全く刺さりません。「うちも」と言っている時点で、他社に後れを取っていることになります。優位性がない提案は100%価格競争に巻き込まれます。「うちも」ではなく「うちは」と言って自社の優位性や、差別化できるポイントを提示しましょう。

 2つ目は、プレゼン資料を使ってヒアリングをすることです。顧客から「まず一通り説明して下さい」という要望が無い限り、数ページに一度は「ここまでで貴社のお考えと異なる点はありますか」とか「今回のプロジェクトに役立ちそうだと思われた点はありますか」といった質問を入れて感触を確かめましょう。相手の答えに合わせて、話の順番や優先順位を変えることで、的外れな提案を顧客に延々と聞かせる愚を避けることができます。

 売れない営業担当者はプレゼンを「説明」だと考え、売れる営業担当者は「コミュニケーション」だと考えるのです。この違いが成果を分けます。良いプレゼン資料とは、良いコミュニケーションにつながる資料です。更にプレゼン後に顧客の社内でコミュニケーションに活用される資料であれば、回し読みされ関係者全員が把握している資料となるでしょう。ここをゴールとして資料を準備するようにすれば、プレゼンの質は大いに改善されるはずです。

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