訪問しなくても売れる!「営業レター」の教科書

顧客が欲しがる「営業マンが隠す」情報 営業サポート・コンサルティング株式会社代表取締役 菊原 智明

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 「本体価格の他にそんな費用がかかると知ったら、お客様はひいてしまうだろう」と思っていたからだ。そのため、私はずっとずるい方法をとっていた。お客様がある程度のってきて話が進んだときに、小出しに説明していたのだ。だから売れなかったのだと思う。

 他の例でいうと、住宅業界の場合、カタログには最上級のオプションをふんだんに装備している写真が載っているケースが多い。カタログと同じ仕様に変更すれば、かなりの金額アップになることを営業マンはよく知っている。しかし、お客様はそれを理解していないケースが多い。

 私はオプションについては、お客様から聞かれるまで説明することはなかった。そして、契約後にこう説明していた。

 私「こちらはオプションになります」

 お客様「えっ! 聞いてないですよ」

 私「形状は似ていますが、こことここが違ってくるんです」

 お客様「カタログに載っているタイプに変更すると、いくらかかるのですか?」

 私 「そうですねえ、15万~20万円くらいでしょうか」

 お客様「......」

 本当に最低の営業マンだ(過去の私)。当然のことだが、私はこのような営業スタイルをとっていたので、トラブルやクレームが多かった。

 さて、以前の私のように、自分にとって都合の悪いことをお客様に正直にいう営業マンは意外に少ない。そんななか、お客様に知られたくない情報を自ら提供してくれる営業マンがいたら、お客様はどう思うだろうか? 間違いなく一目置かれ、信頼されるようになるだろう。

 私はあるときから、お客様に知られたくないことを隠すのではなく、自分の戒めのためにも、お客様に営業レターを通して知ってもらうようにした。それから反応率が飛躍的にアップしたのである。

 営業マンが「知られたくない」と思っていることをこちらから先に伝える――。

 その効果は絶大だ。

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