戦略にこそ「戦略」が必要だ

中国で「千載一遇の好機」つかんだノボノルディスク ボストン コンサルティング グループ M・リーブス氏、K・ハーネス氏、J・シンハ氏

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 ただし、単独で1つの賭けをする場合より大掛かりな挑戦となり、将来予測はより困難であるため、シェーピング型企業は他の組織と手を組んで新しい市場を構築する。多くの企業が市場を形成する役割を担うことを望むが、業界の進化の中心的な役割を果たし、並外れた利益を得る力と機会に恵まれる企業はごくわずかである。

あなたの会社の事業環境はシェーピング型か?

 あなたの業界に次の所見が当てはまるなら、その事業環境はシェーピング型である。

秘訣と落とし穴

 これまで述べてきたように、シェーピング型戦略の成功に欠かせない要素として次の点が挙げられる。適切なタイミングで魅力的なビジョンを提示し、ステークホルダーを巻き込むこと。エコシステムを編成・調整し、すべてのステークホルダーにとって互恵的な利益が生まれる方向へと導くこと。エコシステムを進化させて外的変化に対応していくこと。

 ビジネスの場面で「エコシステム」という言葉は盛んに使われるようになったが、シェーピング型戦略アプローチについての理解はまったく深まっていない。それどころか、私たちがインタビューしたすでにこれを実践している代表的経営者でさえ、「優位なエコシステムのなかで優位なポジションを形成するにはどうすればよいか模索を続けている」と屈託なく語った。非常に馴染み深いクラシカル型やビジョナリー型のアプローチが過剰に選択されるのとは対照的に、シェーピング型アプローチは実践されることがもっとも少ないアプローチである。

 シェーピング型戦略を採用していると表明する企業の数も、実際にそれが実践されることも、ほかのアプローチに比べて非常に少ない。また私たちは、客観的な測定に基づく実際の環境、認識されている環境、採用していると表明された戦略、実践されている戦略のあいだに不一致が多く見られることにも気づいた。たとえば、企業が自社の環境を改変可能かつ予測困難であると認識した場合であっても、彼らはシェーピング型ではなくアダプティブ型のアプローチをとる場合が多い。

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