ICTで築く明日の社会

ネットとリアルで理想の高校めざす N高等学校校長 奥平博一氏

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 コンテンツ事業を幅広く手掛けるカドカワが、2016年4月をメドに通信制高校を開校する。傘下に持つKADOKAWA、ドワンゴといったグループ企業の得意分野を持ち寄り、ネット時代にふさわしい新しい高校をめざすという。なぜ、カドカワが学校運営に乗り出すのか、ICT(情報通信技術)を教育にどう活用しようとしているのか。長年、通信制高校で指導に携わり、N高等学校の校長に就く予定の奥平博一氏に話を聞いた。

デジタルネイティブの理想の学校

 まず、カドカワの発表をもとに、新しい高校の概要を見てみよう。名前は「N高等学校」。略称ではなく、正式名称だ。単位制による通信制高校で、3年間の課程を修了すれば、全日制高校と同じ卒業資格を得られる。本校は沖縄県うるま市に置き、年5日間のスクーリング(教師による面接指導)は沖縄のほか、東京、大阪でも受講可能。現在、設置許可を申請中で、すでに生徒募集を開始しており、初年度の入学定員として1万人を目標に掲げる。

N高等学校の概要を説明するカドカワの川上量生社長(左)と佐藤辰男会長(2015年10月14日)

N高等学校の概要を説明するカドカワの川上量生社長(左)と佐藤辰男会長(2015年10月14日)

 「デジタルネイティブが夢見る理想の高校をめざす」――。2015年7月9日、学校の設立構想を発表した記者会見で、カドカワの川上量生社長はこう語った。様々な理由で学校に通えない不登校の生徒数が高止まりするなか、より自由に、自分のやりたいことを見つけ、得意分野を伸ばせる環境をつくるのが、学校設立の狙いだという。そのために、同社の強みであるICTをフル活用し、時間や場所を選ばずに学べる動画の配信や、双方向の学習プラットフォームを提供していく計画だ。

 規定の学習内容だけでなく、カドカワの得意分野を生かした様々な課外学習にも力を入れる。例えば、著名なプログラマーやゲームクリエーター、ライトノベル小説家らによる授業を想定。職業体験では全国の10自治体と組み、北海道の牧場研修や、長崎県での陶器作りなどを実際に体験できるようにする(下の画像はN高等学校のプロモーション映像)。

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