「エンゲージメント」が経営を変える

デジタルが生む人と企業の新たな絆 ローランド・ベルガー プリンシパル 田村 憲史郎氏

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 「Engagement(エンゲージメント)」という言葉を最近、目にしたり、耳にしたりする機会が増えてきた。デジタルの世界を中心に様々な領域で広がりを見せている。企業のあり方を根本から覆すこのコンセプトへの取り組み方が、10年後の企業の価値を劇的に変化させる。しかし、「Engagement」に対する理解の深さは業種や階層によって、大きな隔たりが存在する。本質的な経営の革新を促す「Engagement」という概念を基礎的なところから解説し、日本企業として具体的に何をすべきかを詳述する。

能動的な対話から生まれる信頼関係

 まずEngagementという言葉は本来どのような意味か。

 「約束」「債務」「婚約」などが意味として辞書には記載されている。どうも「つながり」を意味する言葉のようだが、関係性を表す単語の多い欧米人とは異なり、日本人には概念として分かりにくい。実際にどのような場面で使われているのだろうか。

 「SNSエンゲージメント」、「ユーザーエンゲージメント」、「ブランドエンゲージメント」、「投資先エンゲージメント」、「ステークホルダーエンゲージメント」、「エンゲージメント広告」。いろいろな使い方があるが、これらを横並びで見ると「コミュニケーションの回数を重ねて構築された結果」であり、また「PULL型(能動的行動)を基調としている」ように見える(図表1)。

図表1 エンゲージメントの定義

(クリックすると拡大します)

 それらを踏まえ、話を進めるため「Engagement」をいったん下記のように定義する。

 「Engagement」とは、『受益者からの能動的・意図的な「対話」を起点として構築された信頼関係』。

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