企業価値4倍のマネジメント

社員の心を奮い立たせる力を身に付ける 火浦 俊彦氏+ベイン・アンド・カンパニー 

記事保存

日経BizGate会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。

 仕事で出会った人に感銘を受けることがあります。上司、クライアント、チームメイトなど、相手の立場はさまざまですが、こちらの心を奮い立たせる人がいます。我々はこの「心を奮い立たせる」能力こそ今後のリーダーシップに必須の能力になると考えています。昨今の事業環境の変化を考えた時、周りの人の心を奮い立たせる力は現代の職業人として誰もが身につけるべき能力になるでしょう。

心を奮い立たされる経験が、仕事の満足度に影響

 我々コンサルタントは3~6カ月程度のプロジェクト単位で仕事をしますが、その度にクライアント、仕事の内容からチーム編成まですべてが変わります。プロジェクト終了時にチームメンバーの満足度を調査すると、プロジェクトごとに大きな差がみられます。

 仕事の満足度を牽引している要因を調べた結果浮かび上がってきたのが、「心を奮い立たせる」力です。心を奮い立たせられる体験があったかどうか、心を奮い立たせる人と一緒に働いたかどうかが、業務内容や業務負荷の大小より、仕事の満足度に影響を与えるとわかってきたのです。仕事の満足度を規定するのは、仕事内容よりむしろそれに関わる人であるということです。

 しかし、この「心を奮い立たせる」能力は、今まで体系立てて考えられてきたことがほとんどありません。あるいは天性のものとして教えたり学んだりできないと放置されたり、米国型のスタンドプレーとして日本文化には合わないと棄却されたりしてきました。

 我々は、「心を奮い立たせる」能力を体系的にひもとくにつれて、それが誰にでも身につけることのできる、かつ文化を超えて通用する能力であると考えるに至りました。ただ、そのためには、リーダーシップ開発やリーダーシップ自体についての認識を根本的に改める必要があります。

ビジネス環境の変化で従業員の価値観も変化

 今、「心を奮い立たせる」リーダーシップがより強く求められています。ビジネス環境の変化で、従業員が何に価値を感じ、何を自社に期待するかが変わりました。経営層だけではなく、組織のどの層においても心を奮い立たせることがより重要になっているのです。ビジネス環境の3つの変化をみていきましょう。

関連情報

閲覧履歴

    クリッピングした記事

    会員登録後、気になる記事をクリッピングできます。