新入社員「伸びる・伸ばす」講座

新人は成果より「能力と姿勢」身に付けよ クレイア・コンサルティング ディレクター 桐ヶ谷 優

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 4月1日、今年も多くの新入社員が社会人としての第一歩を踏み出した。厚生労働省と文部科学省が実施した「大学等の卒業予定者の就職内定率状況調査」によれば、2016年4月に社会人となる学生の内定率は87.8%と高水準を示した(2016年2月1日時点)。これはリーマンショック前とほぼ同水準であり、昨今の人手不足を反映し、多くの企業が新卒採用に積極的だったことがうかがえる。

 インターン制度の普及、ソーシャルネットワークを活用した採用手法の導入、選考期間の長期化など、昨今の新卒採用を取り巻く環境変化は激しくなっている。しかし、就職活動を乗り越え、不安を抱きつつも、4月に社会人としての第一歩を踏み出す新入社員たちの風景は今も昔もそれほど大きく変わらない。多くの企業でこれから新入社員研修が始まり、配属先が決定し、新入社員たちは組織の一員として仕事をスタートさせていく。

 そこで、今回の連載では、まず新入社員の読者の方々向けに「新入社員が踏むべき第一歩」について述べたい。その後、新入社員を指導・育成する立場にある管理職や中堅社員の方々向けに「新入社員の戦力化に向け企業が取り組むべきこと」について論じたい。

"個人(新入社員)が組織の一員となる"ということの意味

 就職活動の期間に企業研究を重ね、採用面接では面接官から職場や仕事の様子を聞き、内定者研修を通じて先輩社員たちと触れ合ってきた新入社員でも、実際の職場や仕事のことはまだ何も分からない状態だ。そもそも職場のどこに何があるのか、周りの社員が何という名前なのか分からない。会議に参加しても上司や先輩が何のことを話しているのかさえ理解できない。

 そんな状況の中、新入社員はしばらくの間、上司や先輩社員から指示されたままに動くしかない。そんな状態が入社日以降、数週間から数カ月は続く。その後、職場の雰囲気にも徐々に慣れ、少しずつ仕事の仕方を覚えていく...。

 このように入社したばかりの新入社員が会社や組織に適応していく過程を「組織社会化」と呼ぶ。最初のうちはどうしてよいか全く分からなかった新入社員たちも段階的に会社や組織のルールを理解し、他の社員たちと同じような行動や振舞いができるようになっていく。スムーズな「組織社会化」のためには、次の3つがポイントとなる。

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