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米国の最先端技術や人材から日本が学ぶこと ペンシルベニア大学・ビジェイ・クマール学部長 × ドリームインキュベータ・山川隆義社長 対談

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山川 ありがとうございます。ちなみに、あなたの研究室を卒業した日本人のポスドクなどの学生は何人ぐらいいるのでしょうか。

クマール 残念ながら、ゼロ。1人もいません(笑)。

山川隆義社長

山川隆義社長

山川 これは、米国のトップクラスの技術系の大学すべてにおいて起こっていますね。スタンフォードでも同様な話がでましたし、MITでも同じような状況です。30年前、米国の工学部の留学生には、多くの日本人がいたはずですが、最近は、大幅に減少しているようです。技術を海外で学ぶことも非常に重要ですが、同時に今の20代後半、30代の日本の技術を背負うトップ層が、海外の一流のネットワークとつながることは大きな財産です。

 また、10年、20年と時間がたつことで、より信頼感をもった「つながり」になることは、さらに重要なことだと思います。そのパイプが将来大幅に細くなることは、回避しなくてはなりませんね。ところで、ペノベーション・センターに派遣されてくるのはどれくらいの年齢の方々なのでしょうか。

クマール ペノベーション・センターに来る人は、僕らと一緒に働くことに興味がある人達で、年齢でいえば若い傾向にあります。新しいことをやろうとするのに、年齢は関係ないと思いますが、入居しているスタートアップの中だと、35歳未満の方がほとんどです。

山川 こういった30~35歳の世代の人々が、着実に最先端のコミュニティーを形成している中で、日本は確実に置いてきぼりをくらっていますね。

クマール 日本企業が数社集まって、派遣プログラムをつくるのはどうでしょうか。米国支社で、研究を進めながら、ペノベーション・センターで何かをする。コースを受講したり、学位をとったりしてもいい。きっと、日本に戻ったら大きな価値になると思います。

ビジェイ・クマール Vijay Kumar
ペンシルベニア大学 工学・応用科学学部 学部長

インド工科大学カーンプル校機械工学科卒。米オハイオ州立大学博士(機械工学)。専門はロボティクス、中でもmulti-robot systemおよびmicro aerial vehicle。IEEE Transactions on Robotics and Automationはじめ多数の学術誌の編集委員を務め、米ホワイトハウスの科学技術顧問を歴任。2015年より現職。ドリームインキュベータ戦略的アドバイザー。
山川 隆義(やまかわ たかよし)
ドリームインキュベータ代表取締役社長

京都大学大学院工学部精密工学修士課程修了。横河ヒューレットパッカード(現・日本HP)、ボストンコンサルティンググループを経てドリームインキュベータ設立に参画。以来、ベンチャー投資・育成、大企業コンサルティングともに、数多くのプロジェクトに従事。「日本の強みを世界に展開」するため、新規ビジネスの創出、新たなビジネスモデルの発掘に取り組む。

キーワード:経営層、管理職、技術、製造、イノベーション、AI、IoT、ICT

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