AIはあなたのビジネスをどう変えるか

米国の最先端技術や人材から日本が学ぶこと ペンシルベニア大学・ビジェイ・クマール学部長 × ドリームインキュベータ・山川隆義社長 対談

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山川 大企業が、あなたのような人たちのラボに頻繁に出入りし、インサイト(洞察)に富んだ人々や議論にアクセスするためのチケットを買っているのですね。こういったお金以外の面で、特に意識すべきことはありますか。

ドローンを研究するスタッフと(右がクマール氏)

ドローンを研究するスタッフと(右がクマール氏)

クマール 最も重要なのは、ペノベーション・センターで何を成し遂げたいのかということであり、そのための意志を持つことです。多様な分野から企業、大学教授、学生が参加しているため、様々な情報がここには集まります。多様な情報が集まると、何を成し遂げるべきかという「意志」もより強いものになり、今度は何が不足しているかに議論が移ります。そして必要な技術を探すことができます。

 このサイクルを回すことで、新たなイノベーションを期待しているのです。もともと、この施設は、このようなコラボレーションを念頭につくられたものであり、ペンシルベニア大学の技術とシナジーを生み出せることが重要です。

山川 コラボレーションする際に日米の文化の違いが1つの大きなギャップになりそうですが。

クマール 日本の学生は教授など上の立場の人に反論しないように感じます。個人的には、私が話すことの半分ぐらいは間違っているのではないか、と思っていますし、それに気づくことができるのも、学生が私の意見に反論してくれるからです。

山川 なるほど。結局、自分から意見やインサイトを積極的に出していかないと、よいコラボレーションは生まれないですね。

コラボレーションをする際の情報開示のあり方

山川 日本企業は技術が盗まれることに神経質になりがちですが、技術や情報のコラボレーションをする際にどのようにしたらよいのでしょうか。ペノベーション・センターに入居するような企業はどのように考えているのでしょうか。

クマール もちろんその点については、慎重に進めています。シェアスペースにおいて共有される内容は、プライベートに保有しているものとは明確に分けられていますし、共同研究・開発においては、共同で行ったもの、大学が行ったもの、企業が行ったもので、それぞれ明確な境界があります。知的財産をそれぞれが保護しないのであれば、商業化を進めていくことは難しいと私は思っています。

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