マネジメントインタビュー

景気を言い訳にしない、「顧客に刺さる提案」で勝ち残る 富士通 執行役員常務 花田 吉彦氏

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 ものは考えようで、本当に見え方が変わるのだ。「まだまだ世の中は厳しい」と思えば、どんどん落ち込んでいく。反対に「先は明るいぞ」と捉えられれば、新しいサービスのアイデアや提案の方向性が必ず見えてくる。

 企業が果たす最大のミッションの1つが、お客さまの経営に役立つ提案をすることである以上、特に情報通信サービス産業においては、為替相場をはじめとする景気動向をいっさい言い訳にすべきではない。

「顧客の事業に直結する」=「突き刺さる」提案力を鍛える

――顧客の経営に役立つ提案について、もう少し聞きたい。具体的にどんな提案をイメージしたらよいのか。

 当社では「お客さまに突き刺さる」という表現を使っているが、要するにお客さまの中に入り込んで「直接的に経営や事業に貢献するような提案」ができるかどうかだ。販売物流や生産管理、経理の効率化や標準化など、従来の延長線上でICTを活用するのは、やって当たり前。これからは、お客さまに突き刺さる提案力を鍛えることが営業力強化のポイントであり、それを実践し続ける企業が国内・海外を問わず勝ち残っていくと考えている。

 私どものICT業界のケースで言うと、事業直結型の提案の方向性は少なくとも2つ考えられる。1つはグローバル化。最近の投資傾向で見ると、特に組立型の製造業においては、大手企業が新興国市場にどんどん進出していくのに合わせて、その取引先である準大手の部品メーカーが海外に拠点を作る流れが生まれている。もちろん、部品ではなく製品のメーカーが進出するケースも増えており、総じて「モノづくり」の新興国シフトが加速している。

 プロセス型の製造業も同じだ。紙パルプ業界の例で言えば、電子ブックが広がり始めたことで、いずれ広告媒体やカタログ、説明書の類が減って国内のマーケットが縮小することが想定される。そこで、その縮小した分を稼ぐ場として、アジアのマーケットを目指す大手の動きが盛んになっているのが現状である。

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