マネジメントインタビュー

景気を言い訳にしない、「顧客に刺さる提案」で勝ち残る 富士通 執行役員常務 花田 吉彦氏

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 長く続いた超円高が解消され、日経平均株価も1万5000円台を回復するなど、明るい兆しが見えてきた。国内企業の投資マインドも大きく改善しつつある。だが、営業の第一線を歩き続けてきた富士通の花田吉彦執行役員常務は、景気の浮き沈みを気にするよりも前に、「お客さまに突き刺さる提案ができるか」が大切だと語る。これからのサービスの価値は、どれだけお客さまに入り込み、一緒になって経営課題を解決していけるかどうかにかかっているという。

――日銀の企業短期経済観測調査(短観)を見ると、景況感はひと頃に比べて確実に良くなっている。日本企業は「失われた20年」から脱し、いよいよ再成長への環境が整ったとみてよいだろうか。

富士通 執行役員常務 産業・流通営業グループ長 <br />花田 吉彦氏

富士通 執行役員常務 産業・流通営業グループ長 

花田 吉彦氏

 これまで六重苦の代表とも言われてきた超円高が円安方向に振れ、東京オリンピックの開催も決まったことで、とりわけ製造業における投資マインドは大きく改善しつつあると感じている。

 もっとも、すべての製造業が良くなっているわけではない。お客さまの動向を見ていると、円安が業績に対してプラスに働いているのは輸出産業である組立型の製造業が中心で、大まかに言って全体の6割程度だろう。鉄鋼業界や石油業界、食品業界、紙パルプ業界など4割ほどの企業は依然として厳しい状況にあるようだ。

 肝心なのは、これから先の5年や10年といった視野で事業の方向性を考えていくことではないか。ずっと伸び続ける業界はないし、構造的な問題を除けば、沈んだままの業界もない。長期的にはおおむねイーブンになるものだ。

景気動向は、いっさい言い訳にしたくない

――情報通信サービス業界についてはどう見ているか。

 個人的に「何かを言い訳にしたくない」という思いを持ち続けていることもあるが、ICT(情報通信技術)業界は景気動向に大きく左右されるような業界ではないはず、というのが私の考えである。

 お客さまの業種業態を問わず、「情報を価値に変えて競争力の強いビジネスをどう創造していくか」、あるいは「新たな付加価値をいかに生み出していくか」が求められる今、その思いはなおさら強くなっている。こうしたニーズにこたえていければ、景気動向とはあまり関係のないところで勝負ができるはずだ。

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