マネジメントインタビュー

ポケモンGOが示す新市場は「現実・仮想の境」 D4DR 藤元健太郎 氏

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企業ブランドイメージを仮想空間に投影

 位置ゲーと企業とのコラボでは、プレーヤーを楽しませながら自社の店舗や交通機関を利用するように移動することを促していく。米ナイアンティック(ポケモンGOの共同開発会社)が2013年末にリリースした「イングレス」のコラボを見れば、位置ゲーのビジネス機会がどんなものかわかるだろう。

 ソフトバンクとのコラボでは『ソフトバンクウルトラリンク』という特別なアイテムが用意されている。ソフトバンクショップでは入手確率が高くなるほか、昨年はショップを訪れたプレーヤーにこのアイテムを配布するキャンペーンも行われた。「イングレスは現実の空間に重ね合わせた仮想空間上の陣取りゲームで、ポータルと呼ばれる拠点(※)を占領し、3つのポータルをリンクで結べば、その三角形の内側が味方の陣地になります。ソフトバンクウルトラリンクは、通常より長い距離のリンクを結ぶためのアイテムで、『リンクでつなぐ』という機能がソフトバンクの無線通信のイメージに重なっています」

(※)イングレスのポータルとして登録されたコラボ企業としては、ローソン、三菱東京UFJ銀行、ソフトバンク、アクサグループ、丸善・ジュンク堂書店・文教堂、オートバックスなどがある。

 三菱東京UFJ銀行とのコラボでは『MUFGカプセル』というアイテムが登場した。外貨預金の口座開設をしたらアイテムをプレゼントするといったキャンペーンも展開している。「面白いことに、MUFGカプセルにアイテムを収納しておくと、時間とともに少しずつアイテムが増えていきます。つまり、銀行に預金するのと同様に、利子がつくわけです。イングレスの世界観に自社のブランドイメージをなじませて、うまく訴求しています」

仮想空間は、身体能力の差を超えて万人が対戦できる場

 現実と仮想空間を組み合わせたゲームには、ポケモンGOやイングレスとは異なるジャンルのものもある。藤元氏は「もっと身体を動かす仮想現実のゲームとして、『テクノスポーツ』と呼ばれるものがあります。老若男女が一緒に楽しめるスポーツとして注目しています」と話す。

 たとえばHADO(ハドー)というテクノスポーツでは、ヘッドマウントディスプレー(HMD)を頭に装着し、プレーヤーのジェスチャーを感知するアームセンサーを手首に付けて、仮想現実空間のバトルゲームを楽しむ。HMDには、ビデオカメラで撮った現実の映像に仮想空間を重ね合わせたものが映し出される。

 「プレーヤーのジェスチャーに従って、実際には存在しない魔法の武器(エナジーボールやバリア)が起動します。映画やアニメに出てくる主人公の気分ですよ。複数プレーヤーのエネルギーを1つにまとめて強い敵を倒す、といったチームプレーもできます」

HADOの仮想現実空間で、「かめはめ波」のようなジェスチャーによってエナジーボールを放ったシーン 出所:HADOホームページ

HADOの仮想現実空間で、「かめはめ波」のようなジェスチャーによってエナジーボールを放ったシーン 出所:HADOホームページ

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