マネジメントインタビュー

幕末の"再建の神様"の訓え、今こそ必要 日本政策投資銀行 代表取締役社長 橋本徹氏

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――山田方谷の訓えを現代の日本に生かすとしたら、どう考えるべきか。

 日本の現状を見てみると、アベノミクスによる異次元の金融政策はある程度成功して、極端な円高が修正され、株価も上がった。今は金融相場になっていて株価が乱高下する場面もあるが、アベノミクスが打ち出される前と比べてマーケットに明るさが出てきた。

 それはいいのだが、問題もある。アベノミクスの3本目の矢である「成長戦略」がどれだけの成果を上げられるのか、まだ分からないことだ。3本目の矢には様々な規制緩和や減税などの政策が含まれているが、これらが国民や企業の期待にこたえられるものであるかどうかが大きな問題である。

 規制緩和を徹底的にやって民間セクターのやる気を高めるとか、諸外国との経済連携協定を積極的に進めていくとか、やり方はいろいろある。とにかく、新しいことへの投資が増えて雇用が増えれば、賃金の引き上げもできる。消費が増えて、さらなる投資を刺激するという好循環が動き出す。そういう好循環を作り出していくような成長戦略を描く必要がある。

 山田方谷の訓えにしたがって考えるなら、やはり「事の外に立ちて、事の内に屈せず」だ。政府は金融・財政政策という"事の内"に頼らず、大局的な観点に立って、成果の出る成長戦略を立案してほしい。

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