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その広報活動の効果測定、もはや牧歌的すぎる トライバルメディアハウス 池田紀行氏

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 これらから、KPIは「メディア露出」(広告換算値)だけでなく、「リーチ」(記事を読んだ人の数)も測らないと意味がないことがわかる。とはいえ、ここまでは多くの企業が追っている指標だろう。大切なのは次だ。

理想のPR=閲覧数×自分ゴト化×仲間ゴト化

 下の表は、同年同月にヤフトピに掲載され、かつある程度の閲覧数を獲得したニュースについて、その影響力をさらに突っ込んで分析したものである。

閲覧数上位のニュースに関連した検索数と口コミ件数(推定値) クロスメディア分析エンジン「ブームリサーチ」で分析

閲覧数上位のニュースに関連した検索数と口コミ件数(推定値) クロスメディア分析エンジン「ブームリサーチ」で分析

 ニュースの影響力は、それがどのように認識され、どの範囲に拡散していくかで変わる。次の4つに分類にしたがって考えてみよう。

(1)自分ゴト(自分にとって必要な情報だと思う)

(2)仲間ゴト(特定の仲間のみんなが話題にしている)

(3)世の中ゴト(友人や同僚、家族など世の中のみんなが話題にしている)

(4)他人ゴト(自分には関係がないと思っている。無視ではなくスルーされる)

 ニュースをこの分類に当てはめて分析してみると、2つの面白いことが見えてくる。

 1つはネット検索数。人は、ニュースを読んで「もっと知りたい」と思うと、関連する情報を求めて検索行動を始める。つまり、検索数は「自分ゴト化」のサインなのだ。そしてもう1つは、ツイートやブログなどの反応数(口コミ数)である。人は、ニュースを読んで「誰かに伝えたい」と思うと、ツイートやブログに投稿する。つまり、口コミ数は「仲間ゴト化」のサインとなる。

 上の表からわかるように、検索数も口コミ数も、ニュースの露出量・リーチ数に比例するわけではない。「もっと知りたい」「誰かに伝えたい」と顧客が感じるコンテンツかどうかで結果が変わるといえる。自分ゴト化されないニュースは、いくら多くの人に読んでもらえても「ふ~ん。ポチッ(ブラウザーを閉じる音)」で終わってしまう。つまり他人ゴトになってしまうわけで、いくらニュースの露出量・リーチ数が多くてもPR効果は小さい。

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