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なぜ、あの商品を自動的に買ってしまうのか トライバルメディアハウス 池田紀行氏

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 あなたがもし、自社の商品を習慣的・自動的に買ってもらいたいのなら、顧客不満足を限りなくゼロに近づける努力をしてほしい。

(2)「想起集合で1位」を取り続ける

 消費者が店頭で特定の商品を選ぶ時間は平均1~3秒程度と言われる。その短い時間に、あなたの会社のブランドが選ばれるためには、同一カテゴリー内の数あるブランドの中で、いの一番に想起される必要がある。

 このときの選択肢群を「想起集合(Evoked Set)」と呼ぶ。想起集合の中で1位のブランドだけが、ワーキングメモリーの中で「しょうゆ」→「キッコーマン特選丸大豆しょうゆ750mlペットボトル」とか、「みそ」→「マルコメ料亭の味 無添加 減塩」などと自動変換されるのだ。

 あらゆる商品がコモディティ化する現在のマーケティング環境においては、想起集合の移り変わりが激しい。仮に自社ブランドが想起集合の中で1位になったとしても、安心せず、その座を維持し続けることが重要だ。そのためにも、改めて既存顧客に対するリーセンシー(商品を最後に買ったときからの期間)とフリークエンシー(一定期間内の購買頻度)を再確認してほしい。

(3)愛着を持ってもらう

 競合ブランドに比べて十分なマーケティング予算がなく、マス広告の出稿量などが限られていると、想起集合の中で1位を獲得できないブランドも多い。その場合はどうすればいいのだろう。

 逆転のヒントは、「愛着」である。幸か不幸か、イマドキの消費者は「知っているだけ」では世に数多ある商品の中からあなたの会社のブランドを選んではくれない。

 狙うのは、「テレビCMがたくさん流れているから、すぐに思い出すブランド名はXXだけど、何か好きじゃないんだよね」という消費者である。彼ら・彼女らが想起したブランドの中で、「なんとなくこの商品が好き」「なんとなくこの商品がしっくりくる」というポジションを獲得するのだ。今風に言うと、顧客との「エモーショナルエンゲージメント(情緒的な関係性)」を構築するのである。

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