投資レジェンドが教える ヤバい会社

今どき「社内結婚」が多い会社は儲かってる レオス・キャピタルワークス代表取締役社長 藤野 英人氏

記事保存

日経BizGate会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。

 グラフは、中小型企業(時価総額100億~1000億円の企業)でウェブサイトに役員の写真がある企業とない企業とで、株価の推移を見たものです。

ウェブサイトに役員個別写真がある会社のパフォーマンスは高い!

出所:アマナ、SMBC日興証券協力、レオス・キャピタルワークス作成。全上場企業のうち、時価総額100億~1000億円の企業をユニバースとし、役員の個別写真がウェブサイトに掲載されている企業とされていない企業にグルーピング、その株価を指数化したものの単純平均を比較。2012年12月末から2017年3月末までの株価パフォーマンスをユニバースと比較した。写真の調査は2017年1月時点(アマナ調べ)。

出所:アマナ、SMBC日興証券協力、レオス・キャピタルワークス作成。全上場企業のうち、時価総額100億~1000億円の企業をユニバースとし、役員の個別写真がウェブサイトに掲載されている企業とされていない企業にグルーピング、その株価を指数化したものの単純平均を比較。2012年12月末から2017年3月末までの株価パフォーマンスをユニバースと比較した。写真の調査は2017年1月時点(アマナ調べ)。

 グループの平均値と比較して、「写真がある」場合は平均値に比べて大きくアウトパフォームしているのがわかるでしょう。2012年末から2017年3月末までの累積で、74%も平均を上回っています。

 役員の写真の有無と株価がなぜ関係あるのか、なかなか腑に落ちない人もいるかもしれません。

 これは、役員の写真の有無と株価には「相関」はあっても「因果関係」はないと考えられるからでしょう。

 たとえば、気温が上がればアイスクリームの消費量は上がります。また、気温が上がれば水難事故の件数も増えるでしょう。これらはそれぞれ因果関係があります。

 しかし、「アイスクリームの消費量が上がると水難事故の件数も増える」というのは、相関はありますが因果関係はありません。ここでカギになっているのは「気温」です。

 同様に、役員の写真の有無と株価の関係においてカギになるのは、私は「目に見えない優れた企業文化」だと思います。優れた企業文化は、いいサービスや商品の開発、社員のモチベーション向上の基礎となり、ひいては株主に結果を還元することにつながると考えられます。

 これを気温のように客観的に計測できればよいのですが、実際には企業文化を計測することはできません。そこで「役員の写真の有無」をひとつの物差しとして、企業文化はかろうと試みているわけです。

 もちろん、役員の写真は企業文化をはかる数多くの物差しのうちのひとつでしかありません。しかし、株価との関係を見ながらさまざまな物差しを探り、それを参考にして投資先を選んでいけば、勝てる確率は高まるのです。

 ちなみに、米国の代表的な会社は経営陣の写真があり、とてもイキに格好よく載っているものです。ぜひアップルやコカ・コーラ、IBMなどのウェブサイトで役員の写真を見てみてください。

藤野英人著 『投資レジェンドが教える ヤバい会社』(日本経済新聞出版社、2017年)第3章「社内結婚が多い会社は儲かっている!」から
藤野 英人(ふじの ひでと)
レオス・キャピタルワークス代表取締役社長。最高投資責任者(CIO)。「ひふみ投信」ファンドマネジャー。

1966年、富山県生まれ。1990年、早稲田大学卒業後、国内外の運用会社で日本株のファンドマネジャーとして活躍。2003年、レオス・キャピタルワークス創業。運用する「ひふみ投信」「ひふみプラス」は、高パフォーマンスをあげ続け、R&Iが選定する「R&Iファンド大賞2017」では最優秀ファンド賞をダブル受賞(NISA部門)。明治大学兼任講師。JPXアカデミーフェロー。主な著書に『投資家が「お金」よりも大切にしていること』(星海社新書)、『ヤンキーの虎』(東洋経済新報社)など。

キーワード:経営層、管理職、企画、経営、経理、人事、人材

関連情報

閲覧履歴

    クリッピングした記事

    会員登録後、気になる記事をクリッピングできます。