勝ち抜く中小経営への強化書

健康経営で「見えない体力」を底上げする 日本政策金融公庫総合研究所 研究員 佐々木 真佑氏

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 健康経営という言葉をご存知でしょうか。健康経営とは、一言でいうと、「従業員の心身の健康を企業競争力の源泉と捉え、企業として戦略的かつ積極的に従業員の健康増進に取り組み、企業の成長を追求すること」であり、近年、大企業を中心に採用が進んでいる考え方です。2015年12月から、メンタルヘルス対策としてストレスチェックの実施が義務化されるなど、政府でも健康経営を政策として推し進めていく方針であり、その効果が大いに期待されています。そこで本稿では、「中小企業の健康経営」に焦点を当て、中小企業はどのように健康経営に取り組めばよいのか、また、どのような効果が期待できるのかを紹介します。

健康経営はヒトと正面から向き合う

 現状、健康経営の定義は統一的に定められておらず、各種団体によって定義の表現は様々です。団体ごとに多少の表現ぶりは異なるものの、健康経営に関する一般的な考え方をまとめると、図表のとおりです。

図表 健康経営の考え方

出所:日本政策金融公庫総合研究所『日本公庫総研レポート』No.2015-6

出所:日本政策金融公庫総合研究所『日本公庫総研レポート』No.2015-6

 これをみると、健康経営は決して難しい考え方ではありません。企業競争力の源泉であるヒトと正面から向き合い、ヒトの活力の源泉である心身の健康を企業経営の重要課題としてとらえるという、ある意味で原点に立ち戻った考え方といえます。

 大企業であれ中小企業であれ、企業を支える屋台骨は従業員であり、その従業員が心身ともに健康であることは、企業業績の向上につながると考えられます。

 また、日々の大半を過ごす職場において健康に目を向けることは、プライベートの充実にもつながり、ひいては人生の充実にもつながり得るでしょう。その意味で、健康経営が持つ可能性は「会社」に留まらず「社会」にまで及ぶといえます。

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