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プロジェクトのスケジュール作成で最も重視すべき部分は? マネジメントソリューションズ 平家和憲

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 この連載では数々のプロジェクトを支援してきた私たちマネジメントソリューションズの経験をもとに、「これは大切・基本だ」と感じたプロジェクトマネジメントのポイントをQ&A形式でお伝えしていきます。今回は、スケジュールとクリティカルパスの関係について説明しましょう。

Q プロジェクトのスケジュール作成で最も重視すべき部分は?
A クリティカルパスを構成する作業を正確に洗い出して依存関係を調べます。

 前回の記事「プロジェクトのスケジュールを正確に作るには?」ではプロジェクトのスケジュールを作成する準備として、大きく分けて下記の3つのポイントを書きました。

(1) 作業の洗い出し
 プロジェクトに必要な作業を少し粒度(詳しさ)粗めの項目(ここでは「作業フェーズ」と呼びます)として洗い出して業務の全体感を把握する。
(2) 作業間依存関係の可視化
 「作業フェーズ」間の依存関係を考慮して、実施する「作業フェーズ」の順番を矛盾なく決める。ここで依存関係とは「これが終わらないとそれは始められない」というような作業の前後関係を指します。
(3) WBSの作成~期間の検討
 Work Breakdown Structure(以下、WBS)を作成して、「作業フェーズ」をそれ以上詳細化できない作業の要素(以下、「ワーク・パッケージ」)に分解し、可視化する。

 今回はプロジェクトスケジュールの長さに重大な影響を与える「クリティカルパス」について検討していきます。

スケジュールを決める際に最も重要な「クリティカルパス」とは?

 前回は、作業フェーズ間やワーク・パッケージ間の「依存関係」に注意が必要な理由として「プロジェクトで行う作業の順番に矛盾が生じないようにする」という観点で述べてきました。実は、依存関係が非常に重要な理由はもう1つあります。それは、依存関係を正しく把握できなければ、プロジェクトスケジュール内の「クリティカルパス」を正しく見極められないからです。

 「クリティカルパス」とは、「プロジェクトで実施する、依存関係が考慮された、並行処理できない一連の作業フェーズを全て終了させるために必要な所要時間が最長の経路」のことです。

 つまり、プロジェクトの開始から終了までの、一連の作業をつなぐ(複数の経路の中で)所要時間が最長となる経路のことで、この経路上の作業の遅れは、プロジェクト全体の遅れへ影響を及ぼすため、最も重要な経路となります。これが、「クリティカルパス(重大な経路)」と呼ばれる理由であり、クリティカルパスを正確に見極めるためには作業フェーズ間やワーク・パッケージ間の「依存関係」を注意深く考慮することが不可欠になります。

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