「怒る自分」への対処法

部下にイラッ、相手との「~すべき」のズレと理解せよ アンガ-マネジメントのノウハウ伝授(4)

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 連載4回目は職場での部下指導・OJTでのイライラについて、日本アンガ-マネジメント協会アンガ-マネジメントトレーニングプロフェッショナルの中山美佐子氏に聞く。

「なんとなく」相性が悪い、のパワー

 職場で後輩指導を任された場合、自分の仕事ぶりを認められたということでもあり、会社に貢献できる喜びを感じたり、後輩をしっかりと育てなければと責任を感じたりするものです。

 最初はお互いに少々よそよそしさを保ちつつ、無難にスタートします。しかし、毎日、長時間一緒に過ごし、お互いの価値観やクセが出始める頃になると、「なんとなく」相性が良い、とか、相性が悪い、などという「感じ」を持ち始めます。

 この「なんとなく」という感じは、意外に強力なパワーがあります。なんとなく良いときは現実に良いサイクルを生み出したりしますし、なんとなく悪いと感じたときは、実際にうまくいかないことがあると「やっぱり」と感じて、「なんとなく」だったものを強化してしまう傾向があります。

 「なんとなく」良くない感じや感情を振り回されると、パフォーマンスが下がる要因となります。今回はその正体を見極めていきましょう。

「当然」「はず」「常識」はNGワード

指導する側が、

「分からないことは質問して『当然』」
「これくらいはできる『はず』」
「この順番で仕事を進めるのが『普通』」
「新人は、先輩より早く出勤するのが『常識』」
「鳴っている電話は、社歴の短い新人から順番に取るのが『当たり前』」

 こういう「当然」「普通」「常識」「当たり前」などという言葉を言いたくなったら、要注意です。これらの言葉を使いたいときには、その人の「価値観」や「思い込み」「信念」「考え方のクセ」、英語では「ビリーフ」「コアビリーフ」と言われるものが騒ぎ出しているのです。

 日本アンガーマネジメント協会では、これらの言葉をまとめて「べき」と総称しています。

 一方、指導される側は、

「わからないことはできなくて『当然』」
「自分は知らないのだから、教えてもらえる『はず』」
「説明してから仕事を指示するよね『普通』」
「メモを手書きするより、スマホで写真撮るほうが速いし『常識』」
「他人のスマホには出ないものだから、他の電話が鳴っていても出ないのは『当たり前』」

 と指導する側とは逆サイドにある「べき」を持っているかもしれません。

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