御社の意思決定がダメな理由

企業を突然死に追いやる「4つの病」

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あなたの会社もMDS?―自己診断チェックシート

 企業の経営評価については、すでに多くの取り組みが存在している。具体的には、経営評価の枠組みとして、ISOなどの国際認証や、マルコム・ボルドリッジ国家品質賞、日本経営品質賞などの外部団体による評価がある。しかし、これらの既存の評価モデルは、いずれも企業のオペレーションレベルの成熟度に重点を置いた評価モデルであり、経営インテリジェンスレベルの測定はできない。

 経営インテリジェンスレベルを把握するためには、「4つの疾患」にまず自社が罹患しているかどうかを確認することが肝要である。このためには、よりマクロ的なストラテジーレベルの評価モデルが必要である。

 本格的な診断のためには専門家による第三者チェックが必要であるが、まずは利便性を重視して、簡易的な自己診断手法を開発した。経営インテリジェンスの成熟度を自己診断できるフレームワークであり、「MDSに関する自己診断シート」でもある。

 すでに説明した、4つのプロセス(認知、分析、判断、習慣)について、それぞれ5~6個のチェック項目で判断し、全21問で自己診断を行うことができる。

 図表3、4に示したチェックシートの各設問に回答し、1問ずつ得点を算出する。その後、4つのプロセスごとに平均点を算出し、さらにこれら4つの平均点を、総合平均点とする。

 総合平均点に応じて、経営インテリジェンス1・0~3・0のいずれかに当てはまることになる。また、総合平均点だけでなく、どのプロセスの点数が高く、どの点数が低いかを把握することもできるため、全体としての自社の成熟度レベルと、より具体化した自社の強みと弱みを明らかにすることができるのである。

根岸正州、森沢徹 著『御社の意思決定がダメな理由』(日本経済新聞出版社、2018年)、「第1章 企業の「突然死」と経営不全症候群(MDS)」より
根岸 正州(ねぎし・まさくに)
野村総合研究所 産業ITコンサルティング部 上級コンサルタント。早稲田大学理工学部環境資源工学複合領域コース卒業。東京工業大学大学院社会理工学研究科社会工学専攻修士課程修了。企業価値評価、経営戦略策定、グローバルでの経営管理、ガバナンス・組織改革、デジタル分析チームの組織設計、CSR/CSV、企業再生などのコンサルティングを行う。
森沢 徹(もりさわ・とおる)
野村総合研究所 コーポレートイノベーションコンサルティング部 プリンシパル。1991年早稲田大学大学院理工学研究科電気工学修士課程終了。同年、野村総合研究所入社。1996年ハーバードビジネススクールMBA終了。ロバート・S・カプラン教授に師事。大企業の本社機構変革、グローバルオペレーティングモデル構築、業績評価管理制度革新などのコンサルテーションを行っている。著書に『実践バランス・スコアカード』『バランス・スコアカードの経営』『2010年日本の経営』(いずれも共著)ほか。

キーワード:経営・企画、経営層、管理職、人事、人材、研修、経営

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