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米アマゾン「目を持つAI」の威力 ボストン・コンサルティング・グループ 森田章パートナー

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 米アマゾン・ドット・コムが開発し、日本でも普及するAI(人工知能)スピーカーの「エコー」。米国では昨年からカメラ付きバージョン「エコールック」が一部顧客に限定で販売されている。同製品が世界で発売となったら、企業のマーケティング活動にも影響を与えそうだ。エコーの音声認識AI「アレクサ」に「目」が加わり、家庭の内の消費オケージョン(場面と状況)に関する情報が高精度で蓄積される。消費者の「見える化」が新段階に入ることになる。

■似合う服装を答えるアシスタント

 「Alexa, take a photo!」――。消費者が目の前にあるエコールックに呼び掛けると撮影してくれる。撮影した服装の中から「お気に入り」を登録すると、アレクサがユーザーの好みを学習する。センスを磨き、2枚の写真を比べた時に似合う服装はどちらなのか教えてくれるようになる。

 今、エコールックの画像認識が提供する機能はファッションチェックなどに限られている。しかし、内蔵カメラにより家の中の映像を取り込むことで、エコーのボイスアシスタントとしてのサービスを大きく拡大する潜在力を持っている。

 エコールックの機能が拡充すれば、このようなサービスができるようになるかもしれない。エコールックをキッチンに置き料理をする。ユーザーの調理の様子を見ていたエコールックが適切なタイミングで「次は材料を20分煮込みます。味付けにしょうゆと日本酒を大さじ2杯入れてください…」などとアシスタントをしてくれる。

 今、私たちがスマホでレシピサイトを見ながら料理する場合、新たな工程に移る度にぬれている手を拭いてから画面にタッチする動作が煩わしい。エコールックはそうした類いのストレスから解放してくれるかもしれない。同時に、エコールックの耳と目に蓄積された情報はEC(電子商取引)企業などが商品のレコメンドに活用できる。

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