デジタルマーケティング 今を読む

購買動機に迫る「オケージョン」分析 ボストン・コンサルティング・グループ 森田章パートナー

記事保存

日経BizGate会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。

■伝えるメッセージや媒体を機動的に選択

 例えば、親しい者同士のくつろいだ集まりでは、感情的ニーズが「リラックス」や「ロマンチック」に、機能的ニーズが「適度な酔い」、「適度なプレミアム感」などとなる。

 それではパーティーの若者たちはどうだろうか。スピリッツを飲む感情的ニーズは「目立つ」ことや「開放感」、「元気づけ」だろう。機能的ニーズは「酔う」ことなどだ。30代以上のレストランでのお祝いとなると、感情的ニーズは「お祝い」や「懐かしさ」。機能的ニーズは、お金をかけているだけに「プレミアム感」や「ほどよい二日酔い」…などということになる。

 このように一部を抜粋して分析しただけでも多様なニーズを特定できる。スピリッツメーカーなら、商品のポートフォリオとブランド戦略をこれらのオケージョンに対応させて、販売拡大をめざすことができる。

 オケージョンの「見える化」はデータを統計的に解析することでできる。ボストン・コンサルティング・グループでお手伝いをさせていただいたプロジェクト事例は百数十ケースある。こうした解析の結果、各デマンド・スペースを対象とする販売において、自社の売上が他社に劣る場合は、消費者とのコミュニケーション戦略を変える必要がある。

 改善すべき消費オケージョンを特定した後は、行動変容を促す施策へと落とし込む。まずは購入動機の特定。どこで、誰とその商品を使うのかといったコンテクストごとに、どの販売チャネルで購入するのか、影響を与える広告や「おすすめ情報」は何か…などを明らかにする。

 こうして購入経路が分かったらタッチポイント(顧客接点)の優先度を決める。場所は店内か店外か、タイミングは買い物中か、その前後のどちらか…など。こうした具体的施策を基に、消費者へのメッセージや活用するメディアの組み合わせを最適化する。

閲覧履歴

    クリッピングした記事

    会員登録後、気になる記事をクリッピングできます。