キリスト教からよむ世界史

歴代米大統領が恐れたバチカンの力 元駿台予備学校講師 関 眞興

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■ユダヤ系移民流入は帝政ロシアの迫害が契機

 ロシアでは1881年、皇帝アレクサンドル2世の暗殺事件が機となって反ユダヤ感情が高まり、ユダヤ人迫害(ポグロム)が行われます。このとき多くのユダヤ人はアメリカに逃れます。同時にエルサレムに移ったユダヤ人もいました。

 このような状況を背景にシオニズム運動が始まり、パレスチナに移るユダヤ人が増えます。ナチスドイツによるホロコーストは、ユダヤ人の約束の地への復帰と祖国イスラエル建国の気持ちを決定的にしました。

 中東の地は第1次世界大戦中、イギリス・フランス・ロシアが分割を約束しましたが、戦後、イギリスとフランスが委任統治領として分け合いました。第2次世界大戦後、ユダヤ人はイギリスやアラブと戦いながら国連の分割案を受け入れ、イスラエルを建国しました。周辺のアラブ国家との戦争が本格化します。

 いわゆる中東戦争は1948年、1956年、1967年、1973年と4回にわたって行われ、イスラエルは着実に領土を拡大していきました。この4回で戦いが終わったわけではなく、イスラエルは態勢をより強固にし、イスラエル国内に住むパレスチナ人の立場は悪化しています。

関 眞興 著 『キリスト教からよむ世界史』(日経ビジネス人文庫、2018年)「第25章 近代によみがえる叙任権闘争」から
関 眞興(せき・しんこう)
元駿台予備学校講師。1944年三重県生まれ。東京大学文学部卒業後、駿台予備学校の世界史講師となり2001年退職。主な著書・監修書に『読むだけ世界史 近現代』 『読むだけ世界史 古代~近世』(以上、学研)、『図解でスッキリ!世界史「再」入門』『30の戦いからよむ世界史』『ライバル国からよむ世界史』(以上、日本経済新聞出版社)など。

キーワード:経営層、管理職、プレーヤー、経営、営業、国際情勢

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