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顧客を創出 「AIファースト」の衝撃 ボストン・コンサルティング・グループ 森田章パートナー

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■デジタルだからできる「個別化」の徹底

 リタゲに頼るマーケティングは、商品が消費者に買われる前に、リアルな接点も含めていつどこで見られていたのかという点への関心が薄い。しかし、この複雑な購買行動の変遷を分析することが、カスタマーセントリック実現への第一歩となる。

 顧客が購入に至るプロセス(カスタマージャーニー)を見える化する。この延長線上にはパーソナライゼーション(個別化)がある。個別化の徹底はLTV(Life Time value=顧客生涯価値)最大化に欠かせないエンジンだ。

 個別化の徹底はデジタルだからこそできる。次回以降に詳しく述べるが、スマートフォンなどモバイルに優位性があったデータ収集・分析の手段が、AIに取って代わられようとしている。この流れを先取りする企業の動きもいずれリポートしたい。

 デジタルマーケティングに本気で取り組む企業なら、カスタマーセントリックな組織への変革を避けて通れない。組織の壁を無くし横の連携を強め、社外に丸投げしていた機能を内製化して広告テクノロジーを理解する。この決断を実行に移せた企業は、強力な競争優位性を構築できる。

 森田 章(もりた・あきら)
 ボストン・コンサルティング・グループ パートナー&マネージング・ディレクター
消費財・流通・小売・運輸業界を中心に、事業戦略、デジタルマーケティング、サプライ・チェーン・マネジメント(SCM)などのプロジェクトを手掛けている。特に食品・飲料・物流セクターの経験が豊富。共著書に『BCGが読む 経営の論点2018』(日本経済新聞出版社、2017年)がある。

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