フィンテック キーパーソンに聞く

スタートアップ支援で日本のフィンテック底上げ 三菱UFJフィナンシャル・グループ プリンシパルアナリスト 藤井達人氏

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海外企業・「ユニコーン」との協業目指す

 藤井氏は、日本アイ・ビー・エムや日本マイクロソフトなどを経て、2013年に入社。当時から「デジタルの世界で競争力のあるサービスを提供するために、自分たちの足りないところを社外と組んで補い、事業をスピーディーにつくっていくオープンイノベーションをぜひやりたい」と意欲を燃やし、社内外に意識を浸透させていった。

「オープンイノベーションはほかの金融機関もどんどんやるべきだと思っています」

「オープンイノベーションはほかの金融機関もどんどんやるべきだと思っています」

 2014年にプロジェクトチームが発足。翌年には、社外から事業アイデアを募るコンテスト「フィンテック・チャレンジ」を実施した。それに続くアクセラレータ・プログラムにおいては、2016年にはフィンテックに限定していた対象領域を、今年はIoT、ブロックチェーン、量子コンピューター、ロボティクスなどを含むデジタル技術へと広げた。

 藤井氏は「オープンイノベーションはほかの金融機関もどんどんやるべきだと思っています」と語る。MUFGがFIN/SUM WEEKで主催するワークショップ(9月19日)のテーマを「『スタートアップ×金融機関』オープンイノベーション成功の3ヶ条」としたのはその表れだ。「協業相手が増えれば、フィンテックスタートアップも並行して増えていき、やろうとすることの水準も上がります。日本のフィンテックスタートアップの底上げをしたいという思いから、オープンイノベーションを効果的に進めるためのベストプラクティスをお伝えするワークショップを開催することにしました」(藤井氏)。

 今後のアクセラレータ・プログラムに関しては、海外展開も視野に入れる。MUFGは、海外技術情報の収集・調査拠点となるイノベーションセンターを米国・シリコンバレー、シンガポールに続いて英国・ロンドンにも設置予定。藤井氏は「活動を海外に広げて、グローバルなスタートアップとコラボレーションしていきたい」と期待する。

 さらに、「私たちと組んだ企業が『ユニコーン』といわれるような飛び抜けたスタートアップになり、MUFGが初期から一緒にビジネスを広げていく、そういううまいサイクルがつくれればいい。誇れる事業をともにつくっていけたらいいと思います」(藤井氏)と夢を膨らませる。

 週末は公園で友人とドローンを飛ばして遊ぶという藤井氏。「最近は小型機でも性能がよくなって、安定して飛ばしたり、ぐるぐる回したり、高画質な動画がとれたり、とすごくおもしろい。技術進歩の速さを実感します」(藤井氏)。イノベーションによる社会の変革をドローンの軌跡の先に見据えている。

(日本経済新聞社 FIN/SUM事務局)

キーワード:経営層、管理職、経営、企画、経理、フィンテック、ICT、イノベーション

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