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日本株・ドル、3月中は押し目買いのチャンス 経済アナリスト 田嶋智太郎氏

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3月中は押し目買いのビッグチャンス

 少し振り返ると、日経平均株価は2月14日に一時2万950円まで下押し、そこでいったん底入れ・反発することとなった。その一方で、対円でのドルは2月16日に一時105円55銭まで下落したところで下げ止まり、後にいったんは108円近辺を試す水準まで値を戻した。

 こうした動きは、やはり2月15日に米国債の償還・利払いが行われたことと一定の関わりはあろう。言うまでもなく、近年は本邦機関投資家なども大量の米国債を保有しており、その償還・利払いが行われれば、いったんはそれに伴うドル売り・円買いの動きも生じやすい。ちなみに、米国債の償還と利払いは、その多くが2月15日と8月15日の年2回行われることとなっており、それが1つの季節要因として一時的にもドルの下落につながりやすいという点は、あらためて押さえておきたいところである。

 また、2月半ばの時期というのは、前述したように日経平均株価が20週(安値)サイクルのサイクルボトムを形成する可能性が高い時期であると見られていたこともある。そして実際、2月15日以降の日経平均株価はいったん大きく戻りを試す展開を見せることとなり、その時点で個人的には「2月半ばを起点として、また新たな20週(安値)サイクルがスタートした」などと考えていた。

 ところが、2月28日以降に再び大きく値を下げる展開となり、3月5日には日経平均株価がまたしても一時2万1000円を割り込む場面を目の当たりにすることとなってしまった。もっとも、これは戻り歩調にあった米株価が2月27日以降に再び大きく下げたことと、それに伴って対円でのドルが一段安となったことによるところが大きい。ここで米株価とドルが再び下げ基調となった理由をたどれば、それは1つに米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が2月27日に米下院金融委員会において少々タカ派寄りの証言を行ったことや、いま1つに3月1日にトランプ米大統領が追加関税を課すことによる輸入規制の方針を打ち出してきたことということになろうが、いずれも"体のいい後付け講釈"との感が強く、どうにもしっくりこない。

 結局のところ、目下は市場が米株とドルを売りたがっており、そうした状況下にあって「(米株とドルの)下げ相場に強気材料なし」ということなのだろう。とにかく、記事執筆時においてはいかなる事象やデータも、その大半が米株やドルを売る"口実"として用いられてしまうとの感さえある。

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