天下人たちのマネジメント術

上海で成功する5条件、失敗の3条件 袁静氏が読み解く「中国セレブ消費」(4)

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 中国経済の成長をけん引し続ける上海。アジア屈指の金融センターでもあり、人口は約2400万人と首都・北京を超える。かつての「魔都」は市民のスマホ保有率が95%を超え、世界で最もキャッシュレス化と24時間サービスが進んだIT先端都市だ。その上海で日系企業が成功するポイントはどこか。「日本人は知らない中国セレブ消費」(日本経済新聞出版社)の著者、袁静・行楽ジャパン社長に聞いた。

現地パートナーに一任した味千ラーメン

 --上海に拠点を置く日系企業は約1万社ともいわれています。上海出身で、現在も東京と上海のオフィスを常に行き来している立ち位置から見えてくる、上海で成功する条件は何でしょうか。

 「最初のポイントは現地化です。言うは易く行うは難しい問題ですが、現地化に成功した日系企業が、1998年に中国に進出した、熊本の『味千ラーメン』です。味千は国内で約80店舗、海外に約700店舗と海外の方が有名かもしれません。その約9割は中国にあります」

 「基本のラーメンの味は譲らない一方で、味千は具体的なメニューの多角化については現地のパートナーに一任しました。鶏のから揚げや焼き魚、揚げ出し豆腐などがあって居酒屋やファミリーレストランのような存在です。しかも日本料理だけでなく春巻きなども出したりする。これがヒットしました」

 「上海に住む友人らの多くが味千で初めて日式(日本風)ラーメンの味を知りました。現在、中国にある日式ラーメン店のほとんどが豚骨ラーメンです。火付け役である味千が味のデフォルトになっているのです」

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