REG/SUM2017スペシャル

期待高まるレグテック、業種・業態超え活用へ

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[金融] 業態超えた法体系を

 規制が特に複雑化する金融分野で、民間と行政の取り組みにスポットライトが当たった。全国銀行協会会長の平野信行・三菱UFJフィナンシャル・グループ社長が「欧米金融大手20社の法令順守関連コストは1社平均年間約40億ドル(約4400億円)に達する」と負荷の膨張を訴え、国内でも「業界全体で取り組んでいくべき課題」と話した。

 パネル討論では三井住友フィナンシャルグループの谷崎勝教取締役執行役専務が「ロボティクス・プロセス・オートメーション(RPA)の導入で労働集約的な単純作業の削減効果が表れている」と報告した。今後はマネーロンダリング(資金洗浄)対策などで実用化を目指すという。ビットフライヤー(東京・港)の加納裕三代表取締役は、仮想通貨技術を使った資金調達(ICO=イニシャル・コイン・オファリング)で自主規制ルールづくりを検討する考えを明らかにした。

 民間の取り組みを受け、金融庁の佐々木清隆総括審議官は、業態別の規制でなく機能別・横断的な法体系に見直す必要性を表明。金融庁の組織も「イノベーションに対応した再編を進め、『非金融』業態との連携に取り組む」姿勢を強調した。

[ブロックチェーン] キャッシュレス社会、五輪がチャンス

 仮想通貨「ビットコイン」の基盤であるブロックチェーン(分散型台帳技術)やデジタル通貨の経済・社会への影響も注目された。

 みずほフィナンシャルグループの山田大介常務執行役員は同社のデジタル通貨「Jコイン」構想について、「日本でキャッシュレスの仕組みを作るなら、東京五輪を控えた今が最後のチャンス」と強調した。

 ブロックチェーンに関するパネル討論ではNECの岩田太地FinTech事業開発室長が「情報の非改ざん性とスマートコントラクト(設定条件の自動執行)がレグテックに有用」と解説。日本銀行の河合祐子FinTechセンター長は資金決済システムへの応用に関する欧州中央銀行(ECB)との実証実験で有益な成果を得たと報告した。SBIリップル・アジアの沖田貴史代表取締役は国内61銀行が参加する組織が送金インフラの構築を目指していると説明した。

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