REG/SUM キーパーソンに聞く

自由な働き方、国はサポートを うるる社長・星知也氏に聞く

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 「レグテック(規制とテクノロジーの融合)」をテーマにした日本経済新聞社主催のグローバルイベント「REG/SUM(レグサム)」(=RegTech Summit)の開催が12月20~21日に迫った。参加企業・団体のキーパーソンに注目テーマや最新動向などを聞く連載の今回は、主婦を中心とした在宅ワーカーを活用しユニークなビジネスを展開する、うるるの星知也社長。今後日本で深刻になる労働力不足を解消するには、場所や時間にとらわれない自由な働き方を国がサポートする必要があると訴える。

在宅ワークをスタンダードの1つにしていきたい

――事業を始めた動機は?

 2001年の創業当時は、団塊の世代が2007年から定年を迎えるため労働力が不足する「2007年問題」が懸念されていた。一方でパソコンが急速に普及し始め、インターネット回線もナローバンドからブロードバンドに移るころだった。社会問題と技術革新が重なる中で、それまでの内職よりも生産性の高い、在宅での仕事がビジネスにならないかと考えた。今の働き方は、正社員を除けばアルバイトや派遣になるが、そこに加えて在宅ワークをスタンダードにしていきたいとの思いがある。在宅ワークにはデザインや開発の仕事もあるが、うるるが協力を依頼する主婦が多く希望するのは、ちょっとした空き時間にできる、もっとライトな仕事だ。

――現在の主な事業内容について教えてください。

 3つの事業を展開している。1つ目は、在宅ワーカーの方々のやりたい仕事をうるるが取ってきてやっていただくBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)事業。企業内で発生するデータ入力の業務、たとえば名刺を表計算ソフトに入力する、アンケートを集計するといった仕事を受託する。

 2つ目は、在宅ワーカーと企業を仲介して直接やり取りしてもらうマッチングサイト「シュフティ」。今では世の中でクラウドソーシングと呼ばれる事業だ。2007年に始め、現在ワーカー数は36万人を超える。在宅ワークで収入を得たいという主婦のニーズは非常に高い。

 3つ目はシュフティの労働力を自社で活用した、いくつかの「CGS事業」。CGSとは「Crowd Generated Service」の頭文字をとった造語で、クラウドワーカーを活用した事業を指す。うるるにおける成長の柱だ。

 これら3つの事業それぞれに競合相手はいるが、すべてを展開し、在宅ワークをスタンダードにしていくことを目指すのはうるるだけで、その意味で同業他社は存在しないと考えている。

――CGS事業の具体例は。

 たとえば、全国の官公庁・自治体・外郭団体など公共機関の入札情報を一括検索・管理する入札情報速報サービス(NJSS)がある。およそ7000ある公共機関がウェブサイトで開示する入札情報は、PDFや画像データなど多様な形式であるため、機械的にサイトから情報を取得するクローリングだけでは収集が難しい。そこで主婦の在宅ワーカーに収集・チェックを依頼する。

 入札というと建設工事のイメージが強いが、市場としては物品・役務の割合が大きい。物の購入のほか、ビルの清掃、エレベーターのメンテナンス、年金のデータ入力などすべてが入札にかけられる。NJSS事業はBPO事業からヒントを得た。BPOを通じ企業に今どんなアウトソーシングのニーズがあるか把握できるのがうるるの強みだ。

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